サイバーセキュリティ企業のMcAfeeは米国時間8月9日、アプリケーションセキュリティソフトウェアなどのメーカーであるNanoSecを買収することを発表した。買収条件は明らかにされていない。
McAfeeは、NanoSecを買収することで、「McAfee MVISION Cloud」と「MVISION Server Protection」製品のコンテナーセキュリティ機能を強化していく。
コンテナーや「Kubernetes」環境に展開されたアプリケーションとワークロードにNanoSecのセキュリティ機能を適用し、顧客がアプリレベルのセグメント化によって、脅威を検出、防止できるようにするとMcAfeeは述べている。
McAfeeのクラウドセキュリティビジネス部門のシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのRajiv Gupta氏は、「NanoSecのテクノロジーはMcAfee MVISION Cloudを必然的に拡張するもので、当社の現在のCASBおよびCWPP製品を強化する。さらに、DevSecOpsのベストプラクティスを実現する当社の『シフトレフト』能力も補強し、ガバナンスとセキュリティを向上させる」 と述べた。
2017年4月にIntelから独立して以来、McAfeeはクラウドサービスに軸足を向け、プラットフォームの構築に取り組んできた。買収はその戦略の重要な一部となっている。McAfeeは株式非公開企業となり、同年にSkyhigh Networksを買収した。新しいクラウドビジネス部門の強化を図るとしていた。
2018年3月には、一般向けVPNサービスを手がけるTunnelBearを買収した。コンシューマー向けの「Safe Connect」製品にTunnelBearの「強化されたネットワーク」を組み込む計画だとしていた。
McAfeeは2011年にIntelに買収され、2014年にブランド名をIntel Securityとした。その1年後、Intel Securityは戦略を調整し、事業の焦点をセキュリティ制御ポイントとしてのエンドポイントとクラウド、アクショナブルな脅威インテリジェンス、アナリティクス、オーケストレーションに移した。
7月には、McAfeeが再上場を検討している可能性があると報じられた。同社が銀行や金融機関の関係者と会合したとされる。The Wall Street Journalの報道によると、新規株式公開(IPO)を実施した場合、McAfeeは少なくとも10億ドル(約1100億円)を調達し、時価総額は50億ドル(約5400億円)を超える可能性があるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。