Amazon Web Services(AWS)が提供しているリアルタイム機械翻訳サービス「Amazon Translate」の対応言語に、新たに22言語が追加されることが明らかになった。この発表は米国時間11月25日、1週間後に開催されるカンファレンス「AWS re:Invent」に先駆けて行われたものだ。AWSはこの日、同社の画像認識サービスや音声認識UI、IoT関連でも新しいサービスを発表した。
今回の新規言語の追加で、Amazon Translateの対応言語数は54となり、サポートされる翻訳言語の組み合わせは2804通りとなる。
新たにサポートされる言語は、 アフリカーンス語、アルバニア語、アムハラ語、アゼルバイジャン語、ベンガル語、ボスニア語、ブルガリア語、クロアチア語、ダリー語、エストニア語、カナダ・フランス語、グルジア語、ハウサ語、ラトビア語、パシュトー語、セルビア語、スロバキア語、スロベニア語、ソマリ語、スワヒリ語、タガログ語、タミル語だ。
Amazon Translateを利用できるリージョンも6つ拡大され、17のAWSリージョンで利用できるようになる。
またAWSは同日、画像認識・分析サービス「Amazon Rekognition」の新機能「Custom Labels」に関する発表も行った。この新機能は、サービスをカスタマイズして、画像から独自に設定したオブジェクトや場面を検出できるようにするものだ。例えば、自動車メーカーがサービスをカスタマイズして、「ターボチャージャー」や「トランスミッショントルクコンバーター」などの特定の部品を認識させられるようになる。
Custom Labelsを利用すれば、ゼロから新たな機械学習モデルをトレーニングする必要はなく、専門家がいなくても、ラベル付けされた画像を用意するだけで(最少の場合で10枚)、モデルのトレーニングを行うことができる。トレーニングが終了すると、モデルのパフォーマンスを視覚的に確認でき、改善方法に関する提案も得られるという。
「Custom Labels API」は、「Amazon S3」に保存されている何万もの画像を1時間で処理できる。Amazon Rekognition Custom Labelsの一般提供は12月3日に開始される。
またAmazonは、IoT関連でも多くの発表を行った。これには、「Alexa Voice Service」(AVS)と「AWS IoT Core」の統合に関する情報も含まれている。
AWSによれば、この2つのサービスを統合することで、多くの計算能力やメモリーを必要とするワークロードをクラウドにオフロードできるようになり、機器に「Alexa」を組み込むためのコストを削減できるという。この機能を利用することで、照明のスイッチや温度計といった製品にもAlexaを組み込みやすくなる。
また、コンテナのサポートを含む「AWS IoT Greengrass」の新機能も発表された。IoT Greengrassは、AWSのコンピュートやメッセージング、データのキャッシング、同期などの機能を接続されたデバイスで実行できるようにするサービスだ。コンテナに対応したことで、アプリケーションをDockerのコンテナイメージにパッケージングすれば、Greengrassで対応している言語以外で開発されたアプリケーションでも、IoTデバイス上に展開することができるようになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。