富士通と理化学研究所(理研)が共同開発したスーパーコンピューター「富岳」の出荷が12月2日に開始された。文部科学省は2021~2022年頃、富岳の共用開始を目指しているという。富士通が発表した。
富岳は、富士通がArm命令セットアーキテクチャーを採用して開発した高性能CPU「A64FX」を15万個以上、高速ネットワーク「TofuインターコネクトD」で接続する超大規模システム。
富岳の製造は富士通ITプロダクツで行っており、12月2日に初出荷されたコンピューターラックは、兵庫県神戸市にある理研の計算科学研究センターに納入される。
「富岳」を構成するコンピューターラックのイメージ(出典:富士通)
富岳は富士通と理研が開発し、2012年に本格稼働したスーパーコンピューター「京」と比較して、最大100倍のアプリケーション実効性能を約3倍の消費電力で実現することを目指している。また、そのプロトタイプは、2019年11月に米国デンバーで開催されたハイパフォーマンスコンピューティングに関する国際会議「SC19」において、優れた消費電力性能を示す「Green500」で1位を獲得したという。Green500とは、計算処理速度の速い世界中のコンピューターシステム上位500位をランク付けしたリスト「TOP500」に入ったスーパーコンピューターの中で、少ない消費電力で効率的に計算できた順にランク付けしたもの。
富士通は今後、富岳の出荷の他、設置・調整を行っていく。加えて同社は、富岳の技術を活用した商用スーパーコンピューター「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC FX1000」「PRIMEHPC FX700」を世界的に提供することで、新薬の開発や防災などを推進していくという。