シトリックス製品に脆弱性、パッチ公開まで緩和策実施や使用中止を勧告

ZDNET Japan Staff

2020-01-17 14:45

 Citrix Systemsのネットワーク製品「Citrix Application Delivery Controller(ADC)」と「Citrix Gateway」などに存在する脆弱性が12月に報告され、1月以降にこれを悪用する攻撃が拡大している。同社は1月20日から順次修正パッチを公開する予定だが、それまでの緩和策が有効にならない場合もあるといい、製品の使用中止も勧告されている。

 今回の脆弱性(CVE-2019-19781)は、任意のコードを実行し得るもので、悪用によってデータの改ざんや流出といった被害が受ける恐れがある。1月11日にこの脆弱性を悪用するコードがインターネット上に公開され、脆弱性の悪用を試みる不正な通信が世界各地で検知されるようになった。ラックによれば、国内でも12日から不正な通信の検知が増加しているという。

 脆弱性が存在する製品は下記の通り。

  • Citrix NetScaler ADCおよびNetScaler Gatewayのversion 10.5
  • Citrix ADCおよびCitrix Gatewayのversion 11.1/12.0/12.1/13.0
  • Citrix SD-WAN WANOP softwareおよびappliance model 4000/4100/5000/5100でサポートされたビルド

 また、脆弱性を修正するパッチの公開予定日(米国時間)は下記の通り。

  • Citrix NetScaler ADCおよびNetScaler Gateway version 10.5向け:1月31日
  • Citrix ADCおよびCitrix Gateway version 11.1/12.0向け:1月20日
  • Citrix ADCおよびCitrix Gateway version 12.1/13.0向け:1月27日
  • Citrix SD-WAN WANOP 10.2.6/11.0.3向け:1月27日

 Citrixでは、上記のパッチが公開されるまでの間、脆弱性の影響を緩和する方法を公開している。しかし同社によると、Citrix ADC version 12.1では、ビルド50.31、51.16、51.19より前のビルド環境において緩和策が適切に機能しない問題が分かった。該当する環境のユーザーは、使用を中止するか、問題のあるビルド以外に更新して緩和策を講じることをアドバイスしている。併せて、緩和策が有効かどうかを確認できるツールも公開した。

 また、ラックは16日に新しい攻撃パターンの発生を確認したといい、攻撃や被害の有無を確認する方法も紹介している。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    改めて知っておきたい、生成AI活用が期待される業務と3つのリスク

  2. ビジネスアプリケーション

    ITR調査結果から導くDX浸透・定着化-“9割の国内企業がDX推進中も成果が出ているのはごく一部”

  3. ビジネスアプリケーション

    Google が推奨する生成 AI のスタートアップガイド、 AI を活用して市場投入への時間を短縮

  4. クラウドコンピューティング

    生成 AI リスクにも対応、調査から考察する Web ブラウザを主体としたゼロトラストセキュリティ

  5. セキュリティ

    初心者にも優しく解説!ゼロトラストネットワークアクセスのメリットと効果的な導入法

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]