Amazonは米国時間1月30日、第4四半期決算(12月31日締め)を発表した。Amazon Web Services(AWS)の純売上高は99億5000万ドルで、同社の大規模なクラウドコンピューティング事業の年間売上高ランレートは400億ドルとなった。AWSは成長率がわずかに減速しているが、Amazonで最大の営業利益を生み出している。
AWSは特に「Microsoft Azure」などの競合の追い上げに直面しているが、Amazonの最高財務責任者(CFO)Brian Olsavsky氏は30日、「長年に及ぶ投資などによって、この分野で非常に大きなリードがある状態でスタートしている」として楽観的な見方を示した。
成長率は鈍化しているが、AWSの年間売上高ランレートは2018年末時点の300億ドルから増加した。
Amazon全体では、「Amazon Prime」サブスクリプションプログラムでワンデー配送に切り替えるために大規模な投資を行っている中、第4四半期と通年で概ね堅調な業績を上げた。
第4四半期の純利益は33億ドル、希薄化後1株あたり利益6.47ドルと前年同期比で増加した。純売上高は874億ドルで、前年同期の724億ドルから21%増加した。
アナリストらは1株あたり利益を4.03ドル、売上高を860億2000万ドルと予想していた。
通年では、純利益が116億ドル、希薄化後1株あたり利益が23.01ドルとなり、前年同期比で増加した。純売上高は2805億ドルで、前年の2329億ドルと比べて20%増加した。
同社は第4四半期に、Amazon Primeへの投資の影響を予想よりも抑えることができた。ワンデー配送プログラムへの移行が、第3四半期の利益に影を落としたが、最高経営責任者(CEO)のJeff Bezos氏は、顧客エンゲージメントが向上するなど、すでに投資が奏功していると述べた。
第4四半期の純売上高は、北米事業が536億7000万ドル、北米以外の事業が238億1000万ドルだった。AWSは99億ドルで、同社の純売上高に占める割合は12%だった。
しかし、AWSは今四半期でも営業利益の多くを占め、25億9600万ドルを計上した。北米事業の営業利益は19億ドル、北米以外の事業は営業損失が6億1700万ドルとなった。
通年の純売上高は、北米事業が1707億7000万ドル、AWSが350億ドル、北米以外の事業が747億2300万ドルとなった。
通年で見ると、AWSは営業利益が92億1000万ドルだった。北米事業は70億3300万ドルの営業利益を、北米以外の事業は16億9000万ドルの営業損失を計上した。
AWSは売上高の成長率が37%で、20%となった全社の成長率を上回った。2018年のAWSの成長率は47%だった。第4四半期の成長率は34%で、第3四半期の35%をわずかに下回った。前年同期は45%だった。
Amazonは2020会計年度第1四半期について、営業利益が30〜42億ドル、純売上高が690〜730億ドルになると予想している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。