米連邦裁判所は米国時間2月13日、Amazon Web Services(AWS)の申し出を認め、米国防総省(DoD)の「JEDI」(Joint Enterprise Defense Infrastructure)クラウド契約に伴うMicrosoftの業務を一時的に差し止めるとの決定を下した。10年間で100億ドル(約1兆円)という規模のJEDIの契約を勝ち取ったMicrosoftは既に、プロジェクトの人材を増強しようとしているようだ。
AWSもJEDI契約の最終候補となっていた。同社は11月に国防総省を提訴し、2020年1月には同契約に伴うMicrosoftの業務について一時的な禁止命令を裁判所に申請した。AWSはMicrosoftが受注したことについて、政治的な介入があったと主張している。
10日には、AWSがDonald Trump大統領やMark Esper国防長官らの証言を連邦裁判所に要求していることが明らかになった。
この決定は13日に下されたが、その全文は公開されていないようだ。
Microsoftのコーポレートコミュニケーション担当バイスプレジデントのFrank Shaw氏は、以下の声明を出した。
われわれはさらなる遅延に失望しているものの、最終的には祖国に仕える人々が今まさに必要としている新たなテクノロジーにアクセスできるようにするための作業を進められると確信している。われわれはDoDを信頼するとともに、軍の要求を満足するうえでMicrosoftが最適だという結論に至った、DoDの詳細かつ徹底的、公正なプロセスが事実として明らかになると確信している。
筆者はAmazonにもコメントを求めたが回答は得られていない。
JEDIプロジェクトの目的は、DoDのレガシーなシステムを新しいクラウドサービスでアップグレードすることだ。当初の提案書では、「『JEDI Cloud』は、エンタープライズレベルの商用IaaSとPaaSを、DoDやDoDのすべての業務やミッションの運用に関わるミッションパートナーに提供する」と説明されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。