Microsoftは米国時間2月24日、IoTデバイスのセキュリティを強化するためのハードウェアとサービスからなるソリューション「Azure Sphere」の一般提供(GA)を開始したと発表した。同社は2018年に初めてAzure Sphereスタックを発表した際、マイクロコントローラー向けとして同社が開発したLinuxベースのOSを搭載すると述べていた。
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Azure Sphereは、同社が認定したマイクロコントローラー(プロセッサーやストレージ、メモリー、IoT機能を備えたシングルチップコンピューター)と、Linuxベースの「Azure Sphere OS」、Azure Sphereのクラウドセキュリティサービスから成り立っている。このセキュリティサービスによって認証や、脅威への対応、デバイスのあるいはアプリケーションの障害情報の提供といった機能が実現される。
Azure Sphereチップの第1弾はMediaTekの「MT3620」だ。このチップにはMicrosoftが「Pluton」と命名したセキュリティサブシステムが内蔵されている。またMicrosoftは2019年に、NXP Semiconductorsとの協力により、これとは別のAzure Sphere認定チップ「i.MX 8」の開発を進めると発表していた。i.MX 8は人工知能(AI)やグラフィックス、よりリッチなUIエクスペリエンスに向けた製品だ。さらにMicrosoftはQualcommと協力し、セキュアな接続を実現する、携帯端末向けでは初となるAzure Sphere認定チップの開発を進めている。
Microsoftによると、プレビュー段階でAzure Sphereを試用してきている顧客は、コンシューマー機器および小売分野や製造分野の設備などの設計や製造で使用しているという。また、Azure Sphere認定を受けたMediaTekのMT3620チップは、ミッションクリティカルな設備におけるセキュアな接続と、同設備の保護に向けた「監視モジュール」で用いられているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。