リアルタイムシミュレーションは、解析ソフトウェア群を開発するAnsysとの戦略的提携強化によって流体解析機能を実装。以前から備えていたCreo Simulation LiveにAnsysの技術を用いることで、既存の熱や構造、固有値に加えて、新たに流体解析をサポート。パイプ内の流水を解析する“内部流れ”や物体の外側を流れる空気などを解析する“外部流れ”といった解析領域の拡大につながった。サインボードやディスプレイの開発メーカーであるDaktronicsは、製品設計に数週間を用意した検討を数秒に短縮しているという。
リアルタイムシミュレーションはソリッドや流線、パーティクルといった表示形式を用意する
マルチボディ設計は、単一部品を構成する複数のジオメトリボリュームを個別のオブジェクトとして管理することで、部品デザインの可視化や設計を容易になるという。Creoのジオメトリエンジンが複数のボディを認識することで「モデリングを改善する機能」(Thompson氏)である。
下図に示したスライドの「明確」を指しながら、「インサート(黄色い部分)で異なる材質を使う場合も、Creo側でも材質に応じたプロパティの計算やボリュームのリスト化、図面への反映時に単品部品として扱える」(Thompson氏)と機能を説明した。
「たとえば外見はパイプ、内部は空洞といった異なる設計概念を必要とする部品の設計にも対応」(Thompson氏)する。この他にもストキャスティクスラティス(格子形状)の改善やユーザー定義ラティスの改善といった部品設計、APIを改善することでAdditiveworksのプロセスシミュレーション「Amphyon」との連携を可能にした。また、Creo NCは新たにスイス型旋盤へ対応し、同期化ステップの可視化や操作性向上も図られた。
マルチボディ設計の主な利点(出典:PTCジャパン)