アリババクラウドは5月20日、データベース「ApsaraDB for PolarDB」、セキュリティ「Web Application Firewall(WAF)」、ネットワーク高速化「Global Acceleration」の各サービスを日本で開始した。
ApsaraDB for PolarDBは、リレーショナルデータベースサービスである。アリババグループのショッピングフェスティバルでピーク時に毎秒8700万件のリクエストを処理するなどの実績があり、同社の電子商取引(EC)プラットフォームの運用を支える重要な役割を担っているという。
最大100TBのストレージ容量と最大16ノードのクラスター構成が可能。MySQL、PostgreSQL、Oracle Databaseと互換性を持ち、コンテナー仮想化や共有・分散型クラウドストレージを利用して、CPUやメモリーを容易に拡張できるとしている。
WAFは、アリババクラウドの社内クラウド・セキュリティ・インテリジェント・コンピューティング機能を活用して、サイバー攻撃やデータ漏えいを防ぐクラウドネイティブのセキュリティサービス。SQLインジェクション、クロスサイトスクリプティング(XSS)、ウェブサーバープラグインへの脆弱性、トロイの木馬のアップロード、コアリソースへの不正アクセスなど、ウェブシステムを狙った攻撃を防御できるとする。
同社グループのショッピングフェスティバルでは、プラットフォーム上で行われた全てのリクエストに対してセキュリティチェックを実施。大規模なオンラインショッピング期間中でも、強力な検知能力と弾力性のある技術アーキテクチャーによって、ダウンタイムゼロを実現した。
Global Acceleratorは、企業のグローバルなインターネット接続をサポートするネットワーク高速化サービスになる。ゲームメーカーやメディア企業は、世界中のユーザーに高速なネットワーク体験と低遅延なデータ伝送を提供できるようになる。サービスは数分以内に有効可能という。
また、オーディオやビデオなどさまざまなファイルタイプの送信を高速化し、リモート会議やオフィス自動化、ウェブサービス高速化、在宅勤務などにおいて、異なる地域にある多国籍企業のチーム間のコミュニケーションを向上させる。
アリババクラウド・ジャパンのカントリーマネージャーであるUnique Song(ユニーク・ソン)氏は次のようにコメントする。「当社独自のクラウド製品は、その有効性が実証されており、日本市場でこれらの製品を提供できることを大変うれしく思う。市場を横断する強固な接続性とコンピューティング処理およびデータ分析の負荷に耐える堅牢さを備えた安全で高性能な当社のクラウドインフラストラクチャーにより、パンデミック後のお客さまのデジタルトランスフォーメーション戦略を支援し、日本のお客さまの良きパートナーになれると考えている」