MicrosoftとWorkdayは米国時間5月27日、クラウドでのエンタープライズプランニングや、顧客が日常業務をより最適化できるよう支援するビジネスソリューションに関する戦略的パートナーシップを発表した。「Microsoft Azure」で「Workday Adaptive Planning」を実行できるようになるほか、Workdayのアプリケーションスイートと「Microsoft Teams」「Azure Active Directory」の連携を実現する。
パートナーシップの要点は以下の通り。
- Workdayのユーザーは、Microsoft AzureのクラウドでWorkday Adaptive Planningの実行が可能になる。
- Microsoftは、同社のグローバルファイナンスチームの計画、予算編成、予測にWorkday Adaptive Planningを採用する。
- WorkdayのアプリケーションとMicrosoft TeamsおよびAzure Active Directoryを新たに連携させる。
WorkdayのバイスチェアマンTom Bogan氏は、Adaptive Planningが大規模なエンタープライズ企業を顧客として獲得するようになっている中、Microsoftと長年にわたって密接な協力関係を築いてきたと語った。
Bogan氏は、「最大の顧客層は依然として中規模企業だが、大企業層が最も急速に伸長しており、並ぶ勢いだ」と述べている。
WorkdayはこのMicrosoftとのパートナーシップで、Adaptive Planningの大規模な顧客を獲得したといえる。さらなるエンタープライズ企業を呼び込むことにもつながりそうだ。
またMicrosoftとWorkdayは、両社共通の顧客向けに、Microsoft Teamsを「Workday Financial Management」「Workday Human Capital Management(HCM)」と連携させるとしている。
「Workday for Microsoft Teams」は27日、Workday HCMとFinancial Managementのユーザー向けに提供された。AzureでのMicrosoft Azure Active DirectoryとWorkday Adaptive Planningの連携機能は2021年に利用できるようになる予定だ。
またWorkdayは、Salesforceとの新たな提携も発表した。両社共通の顧客が職場復帰計画の管理を可能にするために、アプリケーションを統合するとしている。さらにWorkdayは、新型コロナウイルスのパンデミックに直面する中、企業が事業を安全に再開できるよう支援するSalesforceの「Work.com」と統合する。
統合されたサービスの第一段階は6月に利用可能になる見通しで、その後さらなるソリューションが提供される。
さらにWorkdayは同日、2021会計年度第1四半期の決算(4月30日締め)を発表した。
1株あたり純損失は68セント、非GAAPベースの1株当たり純利益は44セント、売上高は10億2000万ドルだった。サブスクリプションの売上高は前年同期比25.8%増となった。
アナリストは、非GAAPベースの1株あたり損失を48セント、売上高を10億ドルと予想していた。
Workdayの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のAneel Bhusri氏は、新型コロナウィルスのパンデミックを受け、リモートワークに移行している中、同社のソフトウェアに400以上の新機能を追加したほか、「Workday Extend」の一般提供(GA)を開始したと述べた。また、堅調な第1四半期は、同社のミッションクリティカルなソリューションの性格を反映していると語った。
同社はコロナ禍の経済的不確実性を考慮し、2021会計年度のサブスクリプションの売上高の見通しについて、36億7000万~36億9000万ドルに引き下げた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。