MicrosoftとSAS Instituteは米国時間6月15日、戦略的提携を締結し、「Microsoft Azure」をSASのアナリティクスポートフォリオにおける推奨クラウドプラットフォームにすると発表した。このパートナーシップの一環として、両社はSASのアナリティクス製品やインダストリーソリューションをAzureに移行していくという。また、SASのインダストリーソリューションや専門性が、ヘルスケアや金融サービスをはじめとするさまざまな業界のMicrosoftの顧客に付加価値をもたらすとしている。今回の提携で、Azureや「Dynamics 365」「Microsoft 365」「Power Platform」などのさまざまなMicrosoftのクラウドソリューションにSASのサービスを組み込む。また、人工知能(AI)やアナリティクスをさらに民主化するという両社共通のビジョンを支えるものになるという。
SASは、クラウドファースト企業を目指す動きを新たに示したと言える。一方Microsoftにとっては、2019年に発表したSAPやOracleとの提携強化に続き、よりエンタープライズ向けに注力したクラウドとしてAzureを位置付ける上で新たな一手となるだろう。
SASとMicrosoftの提携関係は市場戦略や共同ソリューションの提供など多岐に及ぶ。このパートナーシップの一環として、クラウドネイティブなSAS Viyaの最新リリースがAzure向けに最適化される。また、SASのポートフォリオは「Azure Marketplace」に搭載される。