NEC、DXの取り組みを強化--コンサル体制やオファリングメニュー整備

藤本和彦 (編集部)

2020-07-08 07:00

 NECは7月7日、デジタル化の加速を見据えたデジタル変革(DX)の取り組みを強化すると発表した。コンサルテーション体制の強化、オファリングメニューの整備とともに、グローバル基盤「NECデジタルプラットフォーム」の提供を開始した。

 NEC 執行役員の吉崎敏文氏はオンライン会見で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でデジタルシフトが急速に進展していると指摘。「NECの技術とソリューション提供力を駆使し、お客さまに寄り添った体制が重要だ」とアピールした。

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 コンサルテーション体制の強化では、デジタルシフトのあり方やロードマップなどのDX戦略を検討・支援するためのメニューやメソッドを整備した。戦略コンサルタントやビジネスデザイナーによる専門家チームで支援していく。戦略コンサルタントがユーザー企業のCXO相談役としてDX戦略を検討する「DX戦略・構想策定」、ビジネスデザイナーが社会や顧客の抽象的課題の定義から具体的なプロトタイプによる検証までを行う「フューチャークリエーションデザイン」という2つのアプローチがある。

 オファリングメニューは、「お客さまの経営課題を元にNEC全社の知見を集結した価値提供モデル」を整備したものになる。DXに関わる戦略・構想の策定から業種別ビジネス、人材育成などをカバーし、同社が持つ業種ノウハウやコア技術を組み合わせて顧客の課題に併せてソリューションを提供していく。例えば、100台規模のカメラを複数拠点で活用する生体認証・映像分析オファリング「セーフティ&セキュリティ」の場合、従来のシステム構築型の提供形態では導入までに3カ月ほどかかるものが、構想から稼働開始までに最短1カ月で実現可能という。

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 NECデジタルプラットフォームは、生体認証・映像、AI(人工知能)、セキュリティなどの技術を統合したもの。4月に先行リリースし、7月からグローバルでの提供を開始する。国内外のプラットフォームを1つのアーキテクチャーで統一し、日本・米国・インドの3カ国でのサポート体制を構築する。また、データ機能も強化しており、生体認証・映像分析などで使用するデータの準備と活用・分析プロセスを統合したとしている。

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