海外コメンタリー

バイデン政権による200兆円規模の経済対策、2021年米テック市場の成長後押しへ

Forrester Research (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2021-03-22 06:30

 米国のJoe Biden大統領は米国時間3月11日に1兆9000億ドル(約200兆円)規模の新型コロナウイルス経済対策法案(正式には「米国救済計画:American Rescue Plan」と名付けられた)に署名した。2021年1月に採択された9000億ドル(約93兆円)規模の経済対策案や、6月までに米国のほとんどの成人がワクチンの接種を受けられる見込みであること、2020年に個人貯蓄が大きく増加したことなどの好材料に加えて、この景気刺激策が講じられることで、2021年と2022年の米国経済は力強く回復するとの見方がある。2021年の米国経済は5%超の成長を見せると予想されているが、米国のIT市場はその成長から大きな恩恵を受けるとみられる。Forrester Researchが発表した米国IT市場成長予測の改訂版では、2021年の企業と政府のIT製品、ソフトウェア、サービス、人員に対する支出は6%増し、2022年にも6.5%の成長を見せると予想している。

 この数字は、2020年12月に当社(Forrester Research)が発表した米IT市場に関するレポートと比較すると劇的に改善されている。見通しが改善した理由の1つは、2020年に米国で見られたIT支出の落ち込みが、1年前に当社が恐れていたよりもはるかに小幅だったことだ。企業と政府のコンピューター機器、通信機器、ソフトウェアに対する投資と、技術コンサルティング、技術アウトソーシング、通信サービスに対する支出に関する2020年第4四半期の最終的なデータは、第2四半期と第3四半期に見られた縮小幅が、2020年末までにほとんど解消されたことを示している。その結果、2020年の米国のIT市場は実際には1.1%拡大した。これは、2020年4月に当社が予想していた「-5%~-9%の縮小」よりもはるかによい数字だった。

 ここからは、Forrester Researchが2020年に学んだ市場予想に関する3つの教訓を紹介する。これらの学びは、当社の2021年の予想を改善するのに役立つはずだ。

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