多くの企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を目指してペーパーレスやリモートワークを導入する一方で、製造現場や工事現場などいわゆる“現場”のデジタル化は難解だ。日本マイクロソフトが言うところの「ファーストラインワーカー」と呼ばれる現場に従事する労働者にデジタル化のメリットをもたらすにはどうしたいいのか。
日本マイクロソフト Microsoft 365ビジネス本部 エグゼクティブプロダクトマーケティングマネージャー 春日井良隆氏
名刺管理サービス「Sansan」を開発、提供するSansanは3月8日から5日間、オンラインイベント「Sansan Evolution Week 2021 Spring」を開催。「Sansan×Microsoft Teamsが連携するからこそ実現する働き方」と題した講演に登壇した日本マイクロソフト Microsoft 365ビジネス本部 エグゼクティブプロダクトマーケティングマネージャー 春日井良隆氏はこう主張した。
「たとえば現場間のコミュニケーションや本部とのコミュニケーションにファクスを使うのではなく、Teamsで効率的かつ素早いコミュニケーションが実現できる」
本部だけではなく現場も含めたペーパーレスを推進することで、ビジネスパーソンを指す“オフィスワーカー”も出社せずに上長の承認工程をデジタル化し、現場も新型コロナの感染リスクを抑制した上で業務を回すことが可能だと持論を述べた。
アプリケーションのハブにもなるTeams
オフィスと現場をデジタル化するには、段階的に成熟度を高めなければならない。日本マイクロソフトはTeamsを例に(1)チャットや会議、資料共有など「基本機能」の活用、(2)Teamsがサポートするアプリケーションを追加する「アプリケーション連携による一貫性や親和性」の実現、(3)ロボティックプロセスオートメーション(RPA)で業務を自動化する「業務に合わせたシンプル化」、(4)現場が利用するアプリケーションとTeamsを連携させる「業務のモダン化」――という4段階を指し示した。
「最終的には仕事そのものをモダン化するのが、Teams利用の成熟度向上につながる」(春日井氏)