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調査

デジタル活用による業務効率化で5兆ドルの経済成長--アクセンチュア

NO BUDGET

2021-02-04 11:19

 アクセンチュアは、同社の最新調査で、新型コロナウイルスの感染拡大によってデジタル化が進み、新たな俊敏性を備えた業務オペレーションが広く普及することで、世界で5.4兆ドル相当の経済価値が生まれると発表した。

「Fast Track to Future-Ready Performance」より(出典:アクセンチュア)
「Fast Track to Future-Ready Performance」より(出典:アクセンチュア)

 今回の調査によると、多くの企業は業務オペレーションの強化を進めているものの、93%の企業には取り組むべき余地が残されており、業務オペレーションの成熟度を1段階でも引き上げることで利益を拡大できると分かっているという。2020年に成熟度を1段階引き上げた企業は、平均して売上高1ドル当たりの営業費用において7.6%の効率化を実現しており、収益に対するEBITDA(利払い/税引き/償却前利益)の割合が2.3%増加しているという。

 調査は2020年に実施され、「Fast Track to Future-Ready Performance」というレポートにまとめられている。日本を含む世界11カ国、13の業界における企業の上級役職者1100人(日本企業は125人)を対象にしており、回答者の44%が企業経営層だった。ビジネスの成熟度を4段階で測定し、各段階における人工知能(AI)、クラウド、データなどデジタルの活用状況を評価した。さらに業績への影響については、調査への回答内容と、調査対象となった1100社のうち810社の公開されている財務データを組み合わせて評価した。

 レポートでは、業務オペレーションの成熟度が段階的に評価されており、最も高い成熟度を持つ企業は「未来型企業」と定義されているが、今回の調査において、未来型企業と定義された企業は約7%にとどまった。未来型企業は、同業他社と比べて約2倍の効率性と3倍の収益性を実現していると分かっている。

 未来型企業は、豊富なデータに基づく意思決定、AIによる従業員の能力強化、俊敏性を備えた労働環境の構築によって業務変革を進めており、デジタルの導入度合いや業務オペレーションの成熟度が突出して高い結果となった。

 未来型企業のうち、90%は大規模なクラウド基盤を構築しており、78%はクラウド価値を最大化するために、活用領域のさらなる拡大を検討している。

 また未来型企業の71%は、AIやデータサイエンスを本格的に活用しており、この割合は、わずか4%であった3年前から18倍の増加となっている。また、未来型企業の38%が広範な業務にAIを組み込んでいる一方、未来型に該当しない企業では3%だった。未来型企業の63%は、2023年までにさらに広範な業務にAIを組み込む計画を立てている。

 自動化では、未来型企業の67%が首尾一貫したデジタルプロセスを構築しており、58%は最先端のテクノロジーを継続的に導入している。この割合は、未来型に該当しない企業では、それぞれ32%と6%だった。また未来型企業の82%は、2023年までに最先端のテクノロジーを本格的に導入する見込みだ。一方、日本においては自動化が成熟レベルに達している企業は8%にとどまっているが、2023年までには50%にまで増える見込みだという。

 データ活用では、未来型企業(52%)は、未来型に該当しない企業(5%)に比べて10倍以上の割合で、本格的にアナリティクスを活用しているという。また未来型企業の75%は、2023年までに多様なデータを用いたアナリティクスを推進する見込みだ。一方で、アナリティクスを本格的に活用している日本企業の割合はわずか10%だった。日本企業の53%は、2023年までに多様なデータを用いたアナリティクスを推進する見込みだという。

 さらに未来型企業の34%は、労働環境に俊敏性をもたらす戦略を本格的に実行しているという。エコシステムパートナーとの連携を通じて幅広い人材層へのアプローチを可能にしており、必要に応じて社外の専門家の協力を得る体制を構築している。この割合は、未来型企業に該当しない企業では4%しかなく、アクセンチュアでは、2023年までに71%の企業が、労働環境に俊敏性をもたらす戦略を実行すると予想している。日本では、こうした戦略を実行している企業はわずか6%だったが、2023年までには49%が実行する計画だという。

 一方、今回の調査で業務オペレーションの成熟度が、業界によって異なることも分かった。

 保険業界(10%)やハイテク業界(9%)が、未来型企業の割合が比較的高い結果となっているが、同社では自動車業界(48%)、保険業界(42%)、銀行業界(37%)などを筆頭にして、2023年までに未来型企業に進化を遂げる企業の割合が増えると予想している。

 今回の調査で、アクセンチュアは、未来型企業がこうした変革価値を業務オペレーションに組み込むことで、未来型企業に該当しない企業に比べて、平均で13.1%の効率性向上、6.4%の収益性向上を実現していると明らかになったとしている。

 さらに過去3年間で、未来型企業に進化を遂げた企業は、製品やサービスに関するイノベーションのスピード(83%)、従業員のエンゲージメントや定着(80%)、顧客体験(70%)、データから生み出されるビジネス価値(73%)、従業員同士の連携やリスキリング(68%)に関して改善を図ったことが分かった。

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