Gartnerが、ハイパーオートメーションを可能にするテクノロジーの市場に関する新たな予測を発表している。ハイパーオートメーションは、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)やローコードアプリケーションプラットフォーム(LCAP)、人工知能(AI)、バーチャルアシスタントといったテクノロジーを利用し、組織が可能な限り多くのプロセスを迅速に洗い出し、吟味し、自動化できるようにするアプローチだ。
Gartnerの予測によると、このような市場が著しく成長するという。2020年に4816億ドル(約52兆3000億円)だったハイパーオートメーション市場は2021年に5324億ドル(約57兆8000億円)になり、2022年までに5966億ドル(約64兆8000億円)に達するという。
Gartnerは、RPAやLCAP、AIといったツールをプロセスにとらわれないソフトウェア、つまりIT分野や業務分野における複数のユースケースを横断して組織で利用できるソフトウェアと位置付けている。そのようなソフトウェアは、ハイパーオートメーションのトレンドを実現する鍵として、最も需要が高まると予想している。ERP、サプライチェーン、CRMのシステムといったさらなる特別なタスクの自動化に利用されるソフトウェアも、この市場の成長に寄与するという。
また、署名検証ツールや光学文字認識(OCR)、文書読み取り、対話型AI、自然言語テクノロジー(NLT)といった、コンテンツのインジェストを自動化するテクノロジーは、組織がデジタル化や、データとコンテンツの構造化に向けた、自動化の手段を模索する中で需要が高まっていくだろう。
Gartnerの予測によると、組織はハイパーオートメーションテクノロジーと、再設計された運用プロセスを組み合わせることで、2024年までに運用コストを30%削減できるようになるという。
GartnerのDistinguished ResearchバイスプレジデントCathy Tornbohm氏は、「ハイパーオートメーションへのシフトは、デジタルファーストの世界で、企業がオペレーショナルエクセレンスを実現し、さらにコストを削減できるようにする上で、鍵となる要素になる」とコメントしている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。