Google Cloudと、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)企業Automation Anywhereは米国時間3月15日、複数年にわたる新たな戦略的提携を締結したと発表した。企業のRPA導入促進に向け、市場進出や共同製品開発の取り組みで協力していく。
RPAソフトウェアは、人手によるトランザクションの処理やタスクの実行を肩代わりするために、そうした処理の方法を洗い出してルール化し、人に代わって実行する自動化システムを構築する。現在、RPAの導入が進んでいるのは銀行や保険会社、電力会社、通信会社だ。
新たな提携の一環として、Automation AnywhereはGoogle Cloudの優先RPAパートナーとなり、Google CloudはAutomation Anywhereの主要クラウドプロバイダーとなる。また、Automation Anywhereの「Automation 360」プラットフォームがGoogle Cloud上で利用可能になり、両社は相互に人工知能(AI)やRPAを活用したサービスを開発していく。
さらに、Google CloudはAutomation AnywhereのRPA機能を、「Apigee」や「Appsheet」といった複数のGoogle Cloud製品に統合していく。両社はサプライチェーンやヘルスケア、ライフサイエンス、通信、小売、公共部門、金融サービスといった特定の業界向けのサービスの共同開発にも取り組む。
Google Cloudの最高経営責任者(CEO)Thomas Kurian氏は、「クラウドで実行される業務が増加するなか、RPAはクラウドネイティブなアプリケーションとオンプレミスのレガシーシステムの双方をまたがったプロセスを合理化する手段を提供する。これによって最終的に、従業員は繰り返し作業にかかる時間を削減し、業務にとって大事なプロジェクトのサポートに時間をかけられるようになる」と述べた。「Automation Anywhereと提携し、企業がGoogle CloudでRPA機能を迅速にデプロイ、拡大できるよう支援するとともに、複数の業界向けに特別に設計されたソリューションでビジネスの課題に対応できることは光栄だ」(Kurian氏)
コロナ禍で自動化の必要性が高まる中、RPAは勢いをみせている分野だ。Blue Prism、Automation Anywhere、Pegasystemsなどが主要なRPAベンダーとなっている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。