三菱地所と東京センチュリーは、投資マネジメント事業を展開する三菱地所グループのTAリアルティ(TA)と協業し、米国でデータセンター開発事業に参入する。米国におけるデータセンター開発への参画は両社とも初めての取り組みだという。
TAが、米国バージニア州北部のラウドン郡にて計画するデータセンターキャンパス開発事業について、セパレートアカウントの私募ファンドを組成し、三菱地所と東京センチュリーが出資する。
物件所在地(出典:三菱地所、東京センチュリー)
この事業では、想定総事業費約18億ドル(約1980億円、1ドル=110円換算)、全7棟/総建物面積150万スクエアフィート(約14万平方メートル)超、敷地内に専用の変電所を備える、施設電力合計300MWのデータセンターキャンパスを開発する。
三菱地所と東京センチュリーが出資するのは、同事業のうち第一フェーズの2棟(合計54万8000スクエアフィート、約5万1000平方メートル、施設電力合計100MW)に対するもの。同2棟は、完全なバックアップインフラと高度な信頼性を兼ね備え、ハイパースケーラーと言われる、クラウドサービス事業者などの大規模事業者のニーズに対応可能な施設として建設し、環境負荷を軽減するクリーンエネルギー対策を提供する予定だという。
バージニア州北部は、世界の主要都市の中でも施設電力規模で世界最大のデータセンター市場。中でも今回の開発計画地が所在するラウドン郡は、既に1800万スクエアフィート(約167万平方メートル)ものデータセンターが稼動しているほか、今後も多くのデータセンターの開発が計画されているエリアだという。
データセンターキャンパス全体の完成イメージ(出典:三菱地所、東京センチュリー)