Google CloudとPayPalは米国時間5月13日、提携を強化すると発表した。PayPalは、コアインフラストラクチャーとワークロードの「Google Cloud Platform」(GCP)への移行をさらに推し進めるととともに、GCPのアナリティクス能力を活用していくという。
PayPalがGCPへのワークロード移行を推し進める背景には、コロナ禍で事業が躍進したことがある。5月に入り、発表した2021会計年度第1四半期決算で、アクティブユーザー数は同四半期に1450万増加し、合計アクティブユーザー数は3億9200万に達したと報告していた。
また、PayPalのオンライントランザクションデータの大半は「SAP S/4HANA」データベース上に保存されており、PayPalはGoogle Cloudで大規模に提供されているSAPの「Financial Products Subledger」を活用して、高ボリュームのトランザクションを迅速に処理したり、大量のデータに基づいて購買傾向の分析を低レイテンシーで行ったりできるようになった。
Googleは2019年以降、金融サービスなどの主要な業界向けの事業を展開することにフォーカスしてきた。また、エンタープライズ事業を推進する取り組みを進める中で、SAPとの連携も強化している。
PayPalはさらなるGoogle Cloudのサービスを利用していくが、Googleも「PayPal」の利用を拡大しようとしている。同社は最近「Google Ads」と「Google Workspace」の決済手段としてPayPalを追加した。この決済オプションは現在、米国と欧州の一部で利用可能になっている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。