東京ガスは7月8日、日本たばこ産業(JT)およびJT傘下のジェイティエンジニアリング(JTE)と、パッケージソフトウェア製品事業を譲り受けることで合意したと発表した。2022年3月末までに完了させるとしている。
JTEは、産業制御システムのSCADAの監視を行う「JoyWatcherSuite」などのパッケージソフトウェアを手がける。JoyWatcherSuiteは、これまで国内導入が2万4000件以上の国内トップシェアといい、現場帳票を電子化する「JoyCoMESRe」や、工場・ビル施設などを遠隔監視するクラウド型の「JoySmartView」などをラインアップする。同社は1月に、2023年3月31日付で全事業から撤退することを表明していた。
東京ガスは、JTEのパッケージソフトウェア販売、サポート、パートナー体制を含めた事業を継承するとしており、今後は「『Joy』シリーズおよびJTEが培った200社以上の代理店、SIパートナーとの関係の継承による、お客さまの環境価値・経済価値・社会価値向上に対する柔軟性とスピードを持った貢献」「多種多様なお客さまのご要望とエネルギーに関わる知見を活かした新製品・新技術の検討・開発、Joyシリーズを基軸にしたエコシステム構築およびM&A(合併・買収)によるJoyシリーズとお客さまへの提供価値のさらなる発展」を実現すると説明する。
報道発表の中で東京ガス 常務執行役員 エネルギーソリューション本部長の比護隆氏は、「ソフトウェア技術を用いて、お客さまのDX(デジタルトランスフォーメーション)、生産性向上の実現を支援するJoyシリーズは、お客さまの課題解決に貢献するための新しい機会を生み出し、加速させるもの。当社は本事業譲受を通じ、DXソリューション市場という新たな分野での事業展開を図り、持続可能な社会の実現に一層貢献する」とコメントしている。
イメージ(出典:東京ガス)