オーストラリアの大手スーパーマーケットチェーンWoolworths Groupが、「Microsoft Azure」への移行を完了した。この計画は2020年より進められていた。
Woolworths Groupは8カ月で、「SAP ECC ERP」「SAP Customer Activity Repository(CAR)on HANA」といった、SAPを利用したミッションクリティカルなアプリケーションやプラットフォームをAzureに移行したという。Woolworthsの小売業やサプライチェーン、企業財務、企業サポートチームを支える20を超えるSAPアプリケーション、75TBのデータ、135のデータベースサーバー、435のアプリケーションサーバーが移行された。
Microsoftによると、WoolworthsはSAPの「Near Zero Downtime」サービスを利用し、サービスが中断する可能性のあった時間を数日から17時間に短縮した。またWoolworthsは、クラウド移行を機に災害復旧機能を見直した。さらに、Azureで保持するデータのサイズは半分に圧縮されたほか、OSやデータベースのアップグレードが実施された。
Woolworthsの最高情報責任者(CIO)John Hunt氏は、今回のプロジェクトによって、継続的なERPのモダナイゼーションと、今後「SAP S/4 HANA on Azure」に移行する計画に向けた体制が整ったと述べている。
同氏は、「Woolworths Groupではクラウドを活用して、イノベーションを推進し、市場投入のスピードを加速させている。われわれのクラウド変革は、店舗とデジタルチャネル全体で、より優れた顧客エクスペリエンスとチームエクスペリエンスを実現する重要な要素だ」と述べている。
「このクラウド変革の一環として、SAPからAzureへの移行は、変化し続けるデジタル環境に対応したテクノロジーソリューションを提供するという、われわれのロードマップにおける新たなマイルストーンだ。Tata Consultancy Services(TCS)とMicrosoft、SAPはWoolworthsの長きにわたるパートナーだ。Woolworthsを深く理解し、クラウドテクノロジーの専門性を有している点を考えた場合、この戦略的イニシアチブで彼らと提携していることを喜ばしく感じている」(Hunt氏)
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。