キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は7月4日、クラウドベースのEDI(電子データ交換)サービス「EDI Master Cloud」を発表した。システム構築や運用のマネージドサービスも提供するとし、11月下旬の提供開始を予定している。
同社は、これまでオンプレミスのEDIソフトウェア「EDI Master」を提供している。今回のEDI Master Cloudは、サービス提供基盤にAmazon Web Services(AWS)とAWSのコンテナーサービス「Amazon Elastic Container Service(Amazon ECS)」を採用したクラウドネイティブで開発。2021年にEDI用途のサービス提供品質を満たすことを確認して商用化に至ったという。当初は東京リージョンのマルチアベイラビリティーゾーン(AZ)構成で提供するが、準備が出来次第、大阪リージョンとのマルチリージョン構成として、サービスの可用性を向上させるとしている。
サービスイメージ
新サービスでは、70以上のウェブAPIとEDI標準テンプレート、ERP(統合基幹業務システム)アダプターを備え、ユーザーの基幹業務システムや金融機関、取引先システムとの接続のみならず、ERPやEAI(エンタープライズアプリケーション統合)、ETL(抽出、変換、ロード)のシステムとの容易な連携を実現させるという。
サービス価格は、初期費用が10万円、月額基本利用料が15万円から。別途個別料金によるEDI運用のマネージドサービス、AWS環境のシステム構築サービスも用意する。
同社は、既存のインターネットEDI利用企業におけるクラウド化と、2024年1月のNTT東西におけるIP網移行でEDIを本格導入する企業での利用を見込み、2025年までにEDI関連ビジネス全体で年間35億円の売り上げを予定している。