キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS、品川区)は6月11日、開発、提供する電子データ交換(EDI)ソフト「EDI-Master B2B Gateway」のオプションとして全銀EDIシステム(ZEDI)に対応する「ZEDI連携オプション」を発表した。既存の「JX手順(クライアント側)オプション」と組み合わせ、業務を効率化できるという。同日から販売する。
ZEDI活用に必要なXML形式の電文作成、変換、クライアント証明書の取得、更新に対応。JX手順の通信と組み合わせ、入金消込処理が自動化できるという。小売業での実証実験では年間で9000時間、全体で約6割が削減できたとしている。

システム概要(出展:キヤノンITS)
2018年12月から稼働しているZEDIは、総合振込時に従来の「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」よりも多くの情報を送信できる。一般社団法人全国銀行協会(全銀協、千代田区)と一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット、千代田区)が銀行送金電文を国際標準で高拡張性のXML電文に移行させた仕組みで、入金消込処理の効率化、商流情報の添付ができる。
流通業界で多くの実績がある通信プロトコルとなるJX手順を採用。インターネットなどのIP網が前提となるため、利用には電子証明書でのセキュリティ確保が必要。今後は電子領収書の利用など、新サービスへの活用を検討しているとしている。

ZEDIによる総合振り込みの仕組み(出展:キヤノンITS)
EDI-Master B2B Gatewayの税別価格はWindows版(4回線~)が40万円から、Linux版が100万円から。JX手順(クライアント側)の税別価格はWindows版(~4回線)が10万円、Linux版が50万円。ZEDI連携オプションの税別価格は、Windows版(~4回線)が50万円、5回線~が100万円、Linux版は150万円。