Microsoftは、「Microsoft Viva」従業員体験(EX)プラットフォームの拡大に継続的に取り組んでおり、今回、「Microsoft Viva Engage」と呼ばれる新しいアプリを発表した。同社はEngageについて、「Microsoft Teams」の「Communities」アプリをルーツとするソーシャルコミュニティーアプリと位置づけている。Microsoftは、年次パートナー会議「Inspire」が開幕した米国時間7月19日にEngageを発表した。
提供:Microsoft
「Microsoft Teams」上で動作するViva従業員体験スイートは、現在、「Viva Learn」「Viva Topics」「Viva Connections」「Viva Goals」で構成されている。Microsoft関係者によると、同社は2023年、Glintの人事ツール群をVivaスイートに追加する予定だという。さらに、Microsoftは新しいCRMコンパニオンアプリに「Viva Sales」という名称を付けた(ただし、Viva SalesはVivaスイートには含まれていない)。
Viva Connections(これも「Yammer」をベースとしている)は、ニュースや会話、リソースを一元化することを目的としている。(少なくとも筆者にとっては)紛らわしいことに、これはViva Engageも同じだ。関係者に詳しい説明を求めたところ、Viva Connectionsが従業員を会社のリソースに接続することを目的としているのに対し、Viva Engageは従業員同士をつないだり、従業員と対話する新しい方法をリーダーに提供したりすることに重きを置いている、という答えが返ってきた。
Microsoftは、個人的な表現のためのツールである「Storyline」「Stories」「Video Clip」も発表した。これらのツールは、Vivaコミュニティー体験の一部となる。
StorylineとStoriesは、「OneDrive for Business」と「Microsoft Stream」動画サービスの上に構築されている。Storylineは、リンクやファイル、写真、動画を含む投稿を作成するツールであり、Viva Connections、「Outlook」、Teams、Yammerのユーザーに提供される。これらの投稿のフィードは、新しい「Storylines」タブから閲覧できるようになる。関係者によると、Storiesとは、ユーザーが素早く共有およびアップロードできる短い動画や写真のことだという。
Video Clipは、Streamのテクノロジーを利用するが、Microsoftの「Cliphamp」動画制作テクノロジーとは何の関係もない。Video Clipを使用すると、ユーザーは「Teams Chat」で短いビデオメッセージを簡単に録画して送信できる。関係者によると、Video Clipは8月にプレビュー公開され、9月に一般提供が開始される予定だという。
Microsoftは、既存の「Microsoft 365」の商用ユーザーに対して、Engageを追加料金なしで提供する予定だ。ただし、このアプリの使用には、Yammerライセンスが必要である。さらに、関係者によると、Microsoftは8月下旬にTeamsのCommunitiesアプリの名称をViva Engageに変更する予定だという。Viva Engageは、「iOS」版と「Android」版のTeamsモバイルアプリ内で利用できるようになる(現在のCommunitiesアプリと同じだ)。
最後に、ConnectionsとEngageが登場したことで、Yammerは終わってしまうのだろうか、と思っている人のために説明しておくと、答えはノーだ。Microsoftが米国時間7月19日、Engageに関して投稿したブログ記事の1つには、以下のように書かれている。
「Yammerのウェブ体験とネイティブのYammerモバイルアプリは今後もMicrosoft 365 SKUの一部であり続ける。つまり、Yammerと新しいViva Engageアプリの両方で、同じコミュニティーとストーリーライン、ストーリーを利用できる。われわれは今後もYammerに投資し、Yammerの機能をMicrosoft 365やVivaで利用できるようにしていくつもりだ」
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。