日立物流は、国内グループ会社主要21社に経費精算システム「Spendia」を導入した。同システムを提供するTISが2月6日に発表した。
日立物流は3PL(サードパーティーロジスティクス)、重量機工、フォワーディングを中核に、グローバルに事業を展開する総合物流企業。物流現場の生産性や品質向上に向けた自動化・省人化技術をロボティクスやIoT、人工知能(AI)などの技術と組み合わせ、付加価値の高いサービスの提供や新たなロジスティクスの価値創造を行っているという。
Spendiaは、TISが経費精算システムを20年以上提供してきた知見を基に、日本の制度や商習慣に合わせて開発した経費精算クラウドサービス。Spendiaでは今後、インボイス制度への対応や、さらなる業務効率化に向けたバージョンアップを予定しているという。
日立物流グループでは、基幹システム刷新の一環で会計システムを「SAP HANA」へ移行するとともに、新しい経費精算システムの導入も検討していた。コロナ禍以前から働き方改革の潮流を受け、ペーパーレス化やテレワークの促進などの労働環境の変化、法改正の動向に対応できる経費精算の仕組みを目指していた。
時間をかけることなく全社でデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現する仕組みの構築も必要とされており、第一ステップとして部署や職位を問わずに従業員が利用する経費精算業務のDXに取り組むことにした。
日立物流は、提案された複数のシステムからSpendiaを選定し、SAP HANAと連携する仕組みを構築して国内主要グループ会社のほぼ全社へ展開することになった。要件定義を通してグループ展開用のテンプレートを作成し、2021年4月から現在まででグループ会社12社への導入を完了し、残りの9社は2023年4月の稼働を予定している。
Spendia選定のポイントとして日立物流は、スマートフォンアプリのみで申請や承認も含めた経費精算業務を完結できる点や、利用中の出張手配サービス「HTB-BCD トラベル」をはじめ、複数の外部サービスと柔軟な連携が可能な点、ノーコードでカスタマイズを柔軟に行える点などを挙げている。