富士通は2月22日、グローバルオペレーションを支援する新ソリューション「GLOVIA ENTERPRISE」を新たに開発、8月から順次提供を開始すると発表した。
また、富士通では1400社への導入実績を持つ「GLOVIA smart PRONES」をはじめ、製造業向け経営ソリューションと業務ソリューションを約60製品提供しており、今回のGLOVIA ENTERPRISEの提供にあわせて、顧客の制度設計や組織設計についてもコンサルティングメニューを用意。海外における現地技術支援体制を整えて、サポートする考えも明らかにした。
GLOVIA ENTERPRISEは、海外を含む複数の生産拠点を活用し、世界の市場動向にあわせて最適な生産・販売を行うグローバルオペレーションに対応した製造業向けソリューション。ローカル品番を変更することなく全社マスターを統一することにより分析、統制を行う「グローバルマスタ」、見える化とアラーム情報によって迅速な判断を支援する「グローバルモニタリング」、月次サイクルで計画と実需の差異の把握と需給調整を行う「グローバルPSI(グローバルプランニング)」の3つのコンポーネントで構成されている。中国やアジアを中心としたグローバルサプライチェーンを構築している製造業などに対して提供していく。なお、グローバルモニタリングでは、ダッシュボードやKPIビュー、詳細ビューなどの約80種類のテンプレートを標準提供する予定だという。
システム価格は2000万円からを予定している。

富士通 民需ビジネス推進本部 本部長の安楽孝氏は「グローバルシフトが日本の製造業に求められるなかで、それに対応したシステムを一から開発するには時間もコストもかかる。早く、安くという環境を提供することで、製造業のグローバルシフトを支援するものになる」とし、日本の製造業が展開する、市場の拡大や災害対策を考慮した複数国への生産展開や、需要変動に応じた拠点横断的な需給調整を行うグローバルサプライチェーンを支援。生産、販売、在庫の最適化により、収益の拡大へとつなげることができるとした。

富士通 執行役員常務の森隆士氏は、「私はJOCアジアビジネス本部も担当している。そのなかで、富士通はこの1年間に渡って日本の製造業のものづくり復権に向けた支援に重点を置いてきた。製造業においては、コスト低減などの守りの経営から事業拡大に向けての攻めに移ろうとしていた時に、東日本大震災や円高など八重苦という状況に陥り、グローバルシフトを加速することになった。こうした流れのなかで、富士通ではお客様の製品、事業の強化に貢献する提案活動としてNextValueへの取り組みを行っている。GLOVIA ENTERPRISEも、その活動に必要とされる製品のひとつに位置づけられる」などとした。
これまでNextValueの活動では、組み込みミドルウェアのInspirium、ネットワークサービスのFENICS M2Mサービス、センサーネットワークのWisReed、サービスとしてのクラウド基盤などを提供。これによりPLM軸およびSCM軸の両面からの支援が可能になり、顧客が持つ製品、サービスに新たな価値を提供するといった点で実績があがっているという。今回のGLOVIA ENTERPRISEでは、SCM軸における重要な製品になると位置づけている。
「まずはお客様の本社機能で必要とされる3つの製品を第1弾として投入。第2弾としては、販売管理、生産管理、原価管理など、拠点における業務ソリューションを提供していく」(森執行役員常務)と語った。

また、GLOVIA ENTERPRISEでは、富士通のアプリケーションフレームワークである「INTARFRM」を開発基盤に採用。「2013年以降に向けて、業務ソリューションへの拡大、クラウドサービスへの展開や、周辺ソリューション連携強化などの拡張を進めるが、これらはすべてINTARFRMによる統一した開発環境のなかで開発することで、統合化した環境で提供できる」(富士通 民需ビジネス推進本部ソリューション企画統括部 シニアディレクターの辻井卓也氏)とした。
GLOVIA ENTERPRISEは、今後3年間でアジアへ進出する日本の製造業を対象に50社以上への導入を計画。150億円の売上高を目指す。
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