Sybaseがネバダ州ラスベガスで開催している「Sybase TechWave 2006」2日目の基調講演では、同社の主力製品のひとつであるデータベース管理システム「Sybase Adaptive Server Enterprise 15(ASE 15)」の新機能と今後の強化ポイントが紹介されている。
ASE 15の新機能は、ギガバイトからテラバイトまでの大規模データベース(VLDB:Very Large DataBase)がサポートされたこと、アプリケーションを変更することなく対応可能なデータセキュリティや意志決定支援のための効率的なトランザクション処理の実現、エンタープライズ向けシステム構築に必要なさまざまな機能が強化されたことの大きく3つ。
また、トランザクション性能やXMLおよび非構造化データの管理機能の強化、TCO(総保有コスト)の削減などのUnwired Enterpriseをサポートする機能などが強化されている。
Sybase ワールドワイドエバンジェリズム担当ディレクター、Irfan Khan氏。
Sybaseのワールドワイドエバンジェリズム担当ディレクターであるIrfan Khan氏は、「ASE 15は、すでに数百サイトのインストールベースを持ち、トップ100企業の70%が導入を決定している。中でもASEユーザーの25%が最新バージョンであるASE 15を採用しているのが特長のひとつ。ユーザー企業がASE 15を採用した最大の理由は、同製品が高い実績とベンチマークを実現しているためだ」と話す。
これによりSybaseでは、2006年第2四半期に新たに232の新規顧客を獲得、34%成長のうちの4分の1がASEからの売り上げとなっている。
具体的なユーザー事例としてKhan氏は、JP Morgan Chaseを紹介した。同社は、エンジニアリングプロジェクトにSybase製品を採用。認証とベストプラクティスにASE 15が採用されている。また、Sybaseは、JP Morgan Chaseの戦略的マイグレーションプログラムにも参加している。
JP Morgan Chaseでは、初期導入されていたアプリケーションのマイグレーションでASE 15を採用。特定業務で使用されるレポーティングサーバをASE 11.9.2からASE 15にマイグレーションしたほか、Replication Server 12.1が12.6へマイグレーションされている。
アプリケーションの特長としては、最大3000ユーザー、平均130同時接続ユーザーが、500GBのオンラインデータを使用。オンラインデータには、36GBの主要レポーティングテーブルが含まれており、22の異なる製作物サーバからなるレポーティングサーバをReplication Serverを使用してデータ統合した。また、複雑なクエリ、大規模テーブル、多くのジョイン、使用頻度の高いテンポラリデータベースの活用なども特長となっている。
Khan氏は、「JP Morgan Chaseでは、ASE 15の導入により、クエリ性能が大幅に向上している。たとえば、監査のための1週間のストックデータの抜粋ができるようになったほか、監査のための1週間の現金データの抜粋が可能。パフォーマンスも、ASE 11.9.2からASE 15へのマイグレーションで、最大85倍に高速化された」と話している。
ASE 15の今後の改善点について同氏は、シェアドディスククラスタリングやキャッシングインフラの搭載、運用管理の強化、XML機能の強化、セキュリティ強化、インメモリ機能の搭載、リソースの仮想化などを挙げている。
次のリリースで搭載される機能として、プロセスが稼働しているノードが停止すると稼働しているほかのノードに処理が高速に移行されるシェアドディスククラスタリングのデモが紹介された。
シェアドディスククラスタリングでは、4ノードのクラスタシステムを構築し、ノード1で稼働していたプロセスが、ノード1を停止させるとノード2に、ノード2を停止させるとノード3に、ノード1が再起動するとノード1に高速に切り替わるデモが紹介された。
「ユーザー企業は、より一層の高可用性の要求や自動接続のフェイルオーバーの実現、マルチプルフェイルオーバーなどの機能を求めている。これらの要求はクラスタアーキテクチャの共通機能として実現される計画だ。これにより、ダイナミックな追加/移動プロセシング能力を実現し、劇的なTCOの削減を目指している」(Khan氏)
関連情報
-
リレーショナルデータベース市場、回復基調鮮明に--米IDC
IDCによると2004年にはRDBMS(リレーショナルデータベース)市場の売り上げが11.6%上昇して149億ドルになったという。 - 米サイベース、データ・マネジメント・システム「ASE 15」を発表
- Sybase IQ Forum 2006開催--サイベースとネクストコムがSybase IQで提携
- BEAとSybase、オープンソースのコンソーシアムに参加
- サイベース、「RFID Anywhere 2.0」ソリューションをSAPに対応
- サイベース、モバイル端末向けミドルウェア開発のExtended Systemsを7130万ドルで買収
- アイエニウェア・ソリューションズ
- サイベース
「経営が知るべきバズワード」 の新着情報
-
インフォア、“二重帳簿なIFRS”に対応する「複数元帳」機能を提供へ
日本インフォア・グローバル・ソリューションズは、国際会計基準(IFRS)に対応したコンポーネント「Infor Advanced General ... - NECと日本オラクルが協業を強化--中小規模向けワンストップDWHソリューションを提供
- アステラス製薬がWindows 7を早期導入する理由--バルマー氏がCIO向けに講演
- Hadoopが秘める可能性:オンプレミスでもクラウドでも使えるプラットフォームの魅力
- CTC、シンクライアントシステム拡充--Windows Server 2008 R2の仮想化技術活用
- 経営が知るべきバズワード 一覧へ »
「データベース/データ管理」 のバックナンバー
-
NECと日本オラクルが協業を強化--中小規模向けワンストップDWHソリューションを提供
NECと日本オラクルは、中小規模システム向けに新たなDWHソリューションの提供を開始すると発表した。NECのハードと、日本オラクルのWindows Server向けOracle Databaseを、共同検証を行った最適の組み合わせで提供する。 -
NTTデータ先端、Sybase IQ中核にしたDWH/BIアプライアンス販売
-
富士通、企業活動のすべてをXMLで記録、管理する新製品--監査時の手間を大幅に軽減
-
富士通SSL、Postgres Plusによる商用DBからOSS DBへの移行サービスを開始
-
アイロンマウンテン、クラウドストレージAPIサービスに進出
- データベース/データ管理 一覧へ »
企画特集
-
進むストレージ環境の見直し
仮想環境に最適なiSCSIストレージLeftHandのメリット -
大丈夫?あなたの会社のセキュリティ対策
中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティを考える -
最大32個のセンサーが電力を徹底管理!
『省エネ性能』追求HPx86サーバー徹底レビュー -
企業ITシステムの企画、構築、運用のイロハ
戦略的なITシステムのために、今考えるべきポイント -
―エン・ジャパン厳選求人☆毎週更新―
ハンゲームの社長が語る・人材とサービスの在り方 -
【最終警告】パンデミック対策特集
サービス品質を保証するためのリスクマネジメントとは -
マネジメントの「コラム」と「コネタ」
今日のキーパーソンは誰? -
求めているのはSIerのエンジニア!!
連載インタビュー第1話、グリーCTO藤本氏が語る -
100万円で実現!中小企業の情報漏えい対策
中小企業の課題!?セキュリティ管理者不在でも大丈夫 -
急増するオンライン犯罪への解決策!
オンラインサービス保護ソリューション -
情報漏えいを食い止める!
証跡としての信用力を高めるメールアーカイブとは? -
VMware OEMベンダー6社を独占インタビュー
IBM、HP、NEC、DELL、日立、富士通のVMwareの取り組み -
J-SOX法制定により内部統制の整備が急務に
重要性高まるActive Directoryの課題と対処法を公開中
-
7. ホットスポットと同時並列性分析について
この3分間のビデオは、Intel Parallel Studioの一部であり、アプリケー... -
8. Valarray
この5分間のビデオでは、Intelコンパイラの1次元Valarrayデータ構造に対...
新着企業動向
-
商品数300万点!!日本最大級のオリジナルグッズ販売サイトのClubTがプロ撮影の写真を多数起用...
ClubT -
JP1研修 ジョブ管理
アシスト -
事例のご紹介 Vol.14 | 情報インフラの全体最適化
EMCジャパン -
メールセキュリティSaaS『Mail Luck!セキュアタイプ』
NTTPCコミュニケーションズ(ネットワーク事業部) - 企業動向一覧へ»
