Oracle Corporationは10月23日、同社がサンフランシスコで開催している年次ユーザーカンファレンス「Oracle OpenWorld 2006 San Francisco(OOW 2006)」において、中堅・中小企業(SMB)向けのエンタープライズアプリケーション導入を加速する新しいプログラム「Oracle Accelerate」を発表した。
Oracle Accelerateは、業界ごとにパッケージされたアプリケーション群、短時間での導入を可能にするツール類、およびOracle Applicationsを販売するパートナー企業のネットワークで構成されるSMB向けプログラム。1万9000社を超える世界のSMBユーザーに「Oracle Applications」を導入した実績や経験、ノウハウが盛り込まれている。
最大の特長は、迅速なアプリケーションの導入を可能にする「Oracle Business Accelerators」が提供されること。第6世代を迎えたビジネスフローベースの設定ツールであるOracle Business Acceleratorsは、簡単な問い合わせに答えることで新しいインスタンスを数時間でセットアップできる21種類の業種別のテンプレートで構成されている。
このテンプレート週は、すでに18カ国向けにローカライズされたバージョンが提供されており、SMB向けアプリケーションを販売するパートナー企業より提供されている。日本でも2006年3月より、日本版「Oracle Accelerators」を構成するテンプレート集として30種類の日本市場向け標準業務フローが提供されている。
OOW 2006の初日にあたる10月22日のオープニングセッションで、このプログラムについて発表したOracle社長のCharles Phillips氏は、「Oracle Accelerateは、専門のパートナーコミュニティが自動化されたトレーニングと共にサポートを提供する新しい取り組み。導入する顧客企業は、業種別のソリューションと組み合わせたアプリケーションを、迅速かつ低コスで実装できる」と話す。
同氏はまた、「パートナー企業にとっては、自社ソリューションの拡張が可能であり、ラーニングパスの支援や迅速な開発技術の習得、Oracleインタラクチュアル・プロパティへのアクセスなど、さまざまなメリットがある」ことを強調した。
パートナー向けのメリットのひとつとして、Oracleでは「Oracle PartnerNetwork」においてさまざまなツールを提供。さまざまな学習ツールや評価テストを活用することで、Oracle製品に関するトレーニングを受けることが可能。Oracle Business Acceleratorsの導入に必要な知識を容易に習得することができる。
Oracleではまた、顧客企業にOracle Accelerateを提案するパートナー企業を支援するためためのショーケース「SMB Solution Center」を世界の各地域に設立する計画。さらに、Oracle Accelerateプログラムを成功させるために、同プログラムを構成する製品やサービスを管理するグローバルなビジネスユニットを設立する計画だ。