NTTデータ先端、Sybase IQ中核にしたDWH/BIアプライアンス販売

田中好伸(編集部)

2009-11-04 20:27

 NTTデータ先端技術は11月4日、高速データウェアハウス(DWH)専用データベースの最新版「Sybase IQ 15.1」を搭載したDWHアプライアンス「Sybase Analytic Appliance」(SAA)の販売を11月1日から開始したことを明らかにした。SAAの国内提供は今回が初めてとなる。

 SAAは、ハードウェアに「IBM Power Systems」を採用し、ビジネスインテリジェンス(BI)アプリケーションとして「MicroStrategy 9 スターターキット」、データ抽出・変換・ロード(ETL)ツールとして「Sybase ETL 4.9」、データモデル管理ツールには「Sybase PowerDesigner 15」がバンドルされている。開発テスト環境やデータマート環境、スモールビジネス向けに「IBM BladeCenter」を採用したものも用意されている。

BladeCenter版
シリーズ名Series 50Series 100
モデル名開発・テストデータマートスモールビジネス
同時実行数〜25〜2540〜80
ユーザーRawデータ〜410GB〜410GB〜12TB
DWH用サーバPowerブレード×1Powerブレード×1Powerブレード×2
ETL/BI用ノードIAブレード×1IAブレード×1
外部ストレージDS3400×1
DWHエンジンSybase EE/DTSybase SBESybase EE

Power Systems版
シリーズ名Series 100Series 200Series 300
モデル名スモールビジネスビジネスエンタープライズ
同時実行数40〜8060〜12060〜
ユーザーRawデータ〜12TB〜24TB40TB〜
DWH用サーバPower 520 Express×1Power 550 Express×1Power 570×2
ETL/BI用ノードSystem x3650 M2×1System x3650 M2×1System x3650 M2×1
外部ストレージDS3400×1DS3400×2DS5300×1
DWHエンジンSybase EESybase EESybase EE

 SAAの国内モデルは、データマートからエンタープライズDWHまで、システム規模や目的に合わせて選択できるとしている。定型あるいはアドホックなデータ集計分析のための機能を標準で提供し、他社にはないとするデジタルアーカイブの構築も速やかに実現できるとしている。

 ここ数年、統合基幹業務システム(ERP)などに蓄積される情報を加工、分析して、意思決定に活用するDWHやBIに対するニーズが高まっているが、DWHで取り扱うデータ量は増加の一途を辿っており、大規模なデータを高速に処理するために、各ベンダーにより、さまざまなワークロード分散とストレージ入出力の手法を駆使して高速なクエリ実現の試みがなされている。しかし、十分な処理速度を得るための入出力分散には、膨大なストレージ拡張を要する。

 その際の新しい方向の一つとしてSybase IQに実装されたディスク入出力を劇的に抑制するとされる「カラムベース・アーキテクチャ」に期待が寄せられているという。カラムベース・アーキテクチャによって、特殊インデックスによるアドホックなクエリへの高速化とデータ圧縮によるストレージ容量低減を実現できると説明している。

 価格は1800万円からとなっており、NTTデータ先端技術が保守サポート契約とともに販売する。NTTデータがシステム構築とコンサルティングを担当する

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