サン、JavaOne前夜祭でNetBeansの次期バージョンを披露

藤本京子(編集部)

2005-11-07 21:23

 サン・マイクロシステムズは11月7日、同社がオープンソースとして提供したJavaの統合開発環境(IDE)「NetBeans」に関するイベントとして、「NetBeans Software Day」を都内にて開催した。同イベントは今後世界各国で開催が予定されているが、東京での開催は世界で2番目となる。

 基調講演に立ったのは、米Sun MicrosystemsでJava EEの責任者を務めるJeff Jackson氏。同氏はNetBeansについて、「開発者が望んでいたのは、開発における生産性の向上、複雑さの改善、互換性、低コストだ」と述べ、NetBeansがこうした要求をすべて満たすものだとした。

NetBeansの特徴について説明するJackson氏

 Jackson氏はまた、「NetBeansの特長は、SunのJava Studio CreatorやJava Studio Enterpriseのベースともなった、モジュラー形式で拡張可能なプラットフォームであることだ。Java VMをサポートしていればどのOS環境でも利用可能で、リッチクライアントアプリケーションを構築するには最適のツールだ。2000年よりオープンソース化され、コミュニティにサポートされている」と説明した。

 同氏はまた、NetBeansがIDEとして初めてJava 5.0をサポートしたこと、プラグインなども必要なく、すぐに利用可能であること、J2EEをサポートし、呼び出しやアセンブル、展開、デバッグなどもJ2EEにて可能なこと、プロファイラにてパフォーマンスの分析やメモリのリークの発見が可能となることなどをアピールした。

 2006年第1四半期には、最新版のNetBeans 5.0がリリースされる予定だ。5.0では、エディタが拡張され、これまでのエラー表示以外にも修正候補を示すようになる。また、CVSのサポート強化で、標準的なコマンドにアクセスしやすくなる。さらに、ユーザーインターフェースの改善やJ2EEの拡張などが実装される。

 同イベントでは、Javaの生みの親といわれるSun Microsystemsのバイスプレジデント、James Gosling氏のサイン入りTシャツが5枚用意され、Jackson氏がパチンコ投げで参加者にTシャツをプレゼントする場面もあった。Jackson氏は、今回のイベントを「(8日より開催される)JavaOne Tokyoの前夜祭だ」として、場を盛り上げた。

「開発者はTシャツ好き」として、TシャツをプレゼントするJackson氏。Javaの生みの親のサイン入りとあって、会場ではTシャツの争奪戦が繰り広げられた。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Google Chrome Enterprise が実現するゼロトラスト セキュリティの最新実情

  2. セキュリティ

    ブラウザの可能性を Google Chrome Enterprise で追究、セキュリティ実現には?

  3. ビジネスアプリケーション

    NTTグループが17万ユーザーの決裁システムを抜本的に改革、プロジェクトの鍵を握るサービスとは

  4. ビジネスアプリケーション

    データリーダーが知っておくべき、AI活用の投資対効果を高める「実効性のある戦略策定」の進め方

  5. モバイル

    目前の「Windows 10」サポート終了、「Windows 11」への移行負担を解消する最適解とは

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]