電通国際情報サービス(ISID)は11月8日、Java開発用フレームワーク「Seasar2」の商用サポートサービスを開始した。
商用サポートサービスは、J2EEが稼働するプラットフォームを対象に、Seasar2についての技術的な問い合わせへの回答だけでなく、不具合の調査・修正・修正版ソフトも有償で提供される。問い合わせに対する回答や不具合の修正を1インシデントとして、年間5インシデントで税別価格30万円、年間20インシデントで同60万円となっている。
Seasar2は、日本で生まれたオープンソース・ソフトであり、オープンソース・コミュニティであるSeasarファウンデーションが開発している。10月末時点での累積ダウンロード数は10万を超え、11月末には主要ドキュメントの英語化が完了する予定。
開発にはISID社員の比嘉康雄氏がチーフコミッタとして携わっている。ISIDでは、サポートサービスを提供していくことにあたり、Seasarファウンデーションと密なコミュニケーションを取りながら進められるとしている。
Seasar2は、「依存性注入」(Dependency Injection、DI)や「アスペクト指向プログラミング」(Aspect Oriented Programming、AOP)と呼ばれる技術を用いたJ2EE開発を実現し、システム開発の効率化・最適化が可能になる。DIやAOPを利用すると、メンテナンス性や品質の向上、開発期間の短縮、再利用性の向上などが図れるという。
ISIDでもSeasar2を製品の開発プロジェクトで利用、開発生産性を向上させることに成功している。同社は社内での実績を踏まえ、有償サポートで企業ユーザーやソフトウェアベンダーのシステム開発効率化を支援していく。