フランス パリにて開催中のMicrosoft主催の学生技術コンテスト「Imagine Cup 2008」で7月8日、各部門の優勝者が発表された。日本から初の決勝進出となるアルゴリズム部門にて、慶應義塾大学 環境情報学科1年生の高橋直大氏が3位入賞を果たした。
アルゴリズム部門には、134カ国から1万5394人が参加した。決勝に残った6人がパリに集まり、24時間で9問のアルゴリズム問題を解く。3位となった高橋氏のほか、2位はハンガリーのSzilveszter Szebeni氏、1位はウクライナのRoman Koshlyak氏が獲得した。
高橋氏は1988年7月生まれで、今回フランス到着と同時に20歳になったばかり。子供の頃から2進法で数字を数えていたというが、プログラミングをはじめたのはここ数年のことだという。決勝を前に高橋氏は「アルゴリズムはプログラミングの手段でしかないが、とても楽しくて自分に合っている」と述べていた。
決勝戦では、参戦者の中で1人高橋氏のみが英語を理解できず、辞書片手に問題に取り組んでいた。試験後に感想を聞くと、「英語はわからなくても、例題を見ると何をすればいいのかわかった」と余裕の顔。日本語とプログラミング言語のバイリンガルが、快挙を成し遂げた。
このほか、組み込み開発部門はシンガポールの「Trail Blazers」チームが、ゲーム開発部門はブラジルの「Mother Gaia」チームが、そして日本からも参戦したソフトウェアデザイン部門ではオーストラリアの「SOAK」チームが優勝した。SOAKが開発したシステムは、Virtual Earth、Silverlight、WFCを使ったXML Webサービスで、農家で使う水量を管理、効率化するもの。
2009年のImagine Cupのテーマは「現代社会が直面する最も困難な問題を解決できるテクノロジーの実現」で、エジプトにて開催される予定だ。