インテルは12月9日、米国本社で上席副社長兼デジタルエンタープライズ事業本部長を務めるPat Gelsinger氏の来日にあたり、同社の2006年におけるエンタープライズ戦略説明会を開催した。
Gelsinger氏はまず、トランジスタの微細化について説明した。同氏は、「2005年は65nmトランジスタの生産が始まった。2006年には生産されるチップの半数は65nmとなるだろう。2年後の2007年には45nmが登場し、さらにその2年後の2009年には32nmへと微細化が進む。2011年以降は、24nm、17nmの開発へと続き、最終的には10nmの開発に至る」と述べ、ムーアの法則が今後も続くとした。
- ムーアの法則の方向性について語る米IntelのPat Gelsinger氏
次にGelsinger氏は、エンタープライズ用のハイエンドデスクトップPC向けプラットフォームとサーバ向けプラットフォームについてそれぞれの方向性を語った。
2006年に投入する予定のハイエンドデスクトップ用のプラットフォームは「Averill」だ。Gelsinger氏はAverillについて、「デュアルコアCPUの“Presler”を搭載した次世代プラットフォームで、アクティブマネジメントテクノロジ(AMT)や仮想化技術が採用される」と説明した。
サーバプラットフォームにおいては、XeonとItaniumがある。Gelsinger氏はまずXeonにおいて「“Bensley”プラットフォームが登場する」とした。これは、新チップセット機能によってパフォーマンスを2倍以上向上させたものだ。次世代の65nmデュアルコアプロセッサである「Dempsey」と、消費電力の最適化を目指したマイクロアーキテクチャ「Woodcrest」が組み込まれ、「ワットあたりのパフォーマンスが最大3.5倍向上する。また、リモート管理機能で生産性の向上に貢献する」と説明した。
Itaniumついては、「RISCの置き換えとして採用が順調に進んでいる」とGelsinger氏。同氏は、Itaniumにおけるパフォーマンスや信頼性、スケーラビリティ、アプリケーションおよびOSの選択肢の広さによって、Itaniumのシェアが順調に伸びているとし、「2005年9月に発足した“Itanium Solutions Alliance”を中心に、今後もパートナーと連携しつつシェア拡大をめざす」と述べた。