マイクロソフトは、東京・大手町に「マイクロソフト大手町テクノロジーセンター」を開設する。10月6日のオープンに先駆け、報道関係者に同センターの内容を公開した。
同センターは、大手センタービルの1階および13階に設置。主な機能は2つあり、ひとつはエンタープライズ企業のシステムライフサイクル全般のサポートすることを目的に、企業の意思決定者に対して、体験型ブリーフィングを提供する「マイクロソフトテクノロジーセンター」。もうひとつは、ベンチャーや中小企業向けの独創的なアイデアの実現、相互運用性・相互接続性向上のための技術支援など、日本発のイノベーション創出の拠点となる「マイクロソフトイノベーションセンター」だ。セミナーやトレーニング、技術検証、商談などで利用するという。
同社では、これまでにも新宿本社内に、「マイクロソフトテクノロジーセンター(MTC)」「エグゼクティブブリーフィングセンター(EBC)」を持ち、さらに調布技術センター内には「マイクロソフトイノベーションセンター(MIC)」を持っていたが、これらを新たにマイクロソフト大手町テクノロジーセンターに統合する。
約500坪の床面積に、300台のサーバ、約330台のワークステーション、500TB以上のストレージなどを配置し、検証などが行える。導入されているサーバ、ストレージ、電源、ネットワーク機器などは、パートナー企業16社で構成されるセンターアライアンスメンバーの協力によって集められた。
マイクロソフト執行役常務、エンタープライズビジネス担当の平野拓也氏は、「仮想化、ユニファィドコミュニケーションセンター、クラウドコンピューティングといった観点では、過去に例がないほど問い合わせがある。こうした要求に対して、マイクロソフトのサービスの提案だけでなく、パートナー企業との連携強化のもとでユーザー企業を支援していく必要がある。マイクロソフト大手町テクノロジーセンターは、マイクロソフトがエンタープライズ事業を加速する上で重要な拠点になる」とする。
また、マイクロソフトの最高技術責任者、業務執行役員の加治佐俊一氏も補足するように、「パートナー連携の拡大、相互運用性・相互接続性向上の推進、環境問題などの社会的課題解決の共同研究の推進、製品品質検証のパートナー連携強化といった点が加速できる。一方、調布の施設に比べて消費電力は90%に抑えながら、処理能力は1.5倍に拡大している。最新の技術を活用して実現したものであり、空調コストも大幅に削減している」という。