インターネットに接続された環境下のサーバは、外部からの不正な攻撃を防御する必要がある。サーバを防御する手段には現在、さまざまな手段が用意されているが、いずれも高いコストをかける必要がある。
そんな中で今注目を集めつつあるのが「SELinux(Security-Enhanced Linux)」だ。テンアートニでは、SELinuxのサービスを展開している。12月8日に開催されたユーザー企業向けセミナーにおいて、同社はSELinuxの概要や関連するサービスなどについて説明した。
SELinuxとは、Linux用のフリーのセキュアOS(セキュリティを強化したOS)のモジュールのことであり、米NSA(国家安全保障局)が開発している。Linuxにこのモジュールを組み込むことで、簡単にセキュアOSにできる。
最近SELinuxが注目を集めるのは、SELinuxがLinuxカーネル2.6で採用され、Red Hat Enterprise Linux 4をはじめとするLinuxディストリビュータでサポート対象となったことで、安価にセキュアOS環境を構築できるようになったためだ。
通常のLinux OSの場合、DAC(Discretionary Access Control、任意アクセス制御)と呼ばれる方式を取っており、特権ユーザー(ルートユーザー)はシステムにかけられたアクセス制御を迂回することで、さまざまなアクセスができる。
これに対して、SELinuxではMAC(Mandantory Access Control、強制アクセス制御)と呼ばれる方式であり、SELinuxによるアクセス制御はルートユーザーでも迂回することができない。また、各プロセスにシステムリソースを使用する際に最小限の特権しか与えられない。
説明を行った、テンアートニのLinuxテクノロジー部OSSテクノロジーグループの古田真己氏によれば、「各プロセスに最小限の特権・権限しか与えられていないために、仮にウェブから侵入されたとしても、システム全体を荒らされることがない」という。
またSELinuxでは、プログラムが及ぼす影響を一定の権限にとどめ、システム全体には影響を与えない仕組みを持っている。
「SELiuxは、MACによりデフォルトでアクセス拒否となっているほかにさまざまな方式でシステムを保護するような仕組みがある。これにより、システムを守るための細やかな設定が可能となっている」(古田氏)
しかし、システムを守るための細かな設定ができるということは裏を返せば「細かな設定をしなければならない」(古田氏)ということになる。SELinuxは管理という点で必ずしも簡単であるとは言えないのである。
テンアートニでは、SELinuxに関連した2つのサービスを提供している。「SELinuxシステム構築サービス」は、企業独自の運用方法にあわせてテンアートニがSELinuxのセキュリティ方針をシステムに適用するというもの。「SELinux運用サポートサービス」では、SELinuxを組み込んだシステムの運用で発生する問題に対して、技術的に支援するというものだ。
関連情報
-
情報漏洩対策と日本版SOX法対応がセキュリティ対策のポイント--Security Solution 2005
個人情報保護法の施行やフィッシング詐欺の横行などによって、従来よりもセキュリティへの認識は格段に高まっている。こうした状況の中、セキュリティベンダー各社が提供するソリューションにフォーカスした展示会「Security Solution 2005」が2005年10月26〜28日の3日間 東京ビックサイトで開催された。 - SELinuxのセキュリティ環境の構築推進で協業--テンアートニと日本HP
- テンアートニ、Javaプログラムテストツール「Agitator」を国内販売
- テンアートニと米Tresys、日本でのSELinux利用の共同サポートで業務提携
- テンアートニ、セキュアOSのコンサル・導入サポートを7月に開始
- テンアートニがFirefoxの全社導入を完了、企業向け導入支援サービス提供へ
- OSS支援の国産プロジェクト「OSCJ.net」が活動を開始
- レッドハット、Linuxカーネル2.6採用のRHEL 4を国内で発売
- レッドハット、政府事業部門を新設
- レッドハット、RHEL 4を発表--2.6カーネル採用、SELinuxを追加
「通信」 の新着情報
-
NTTPC、パンデミック対策向けリモートアクセスサービス追加
NTTPCコミュニケーションズは、提供するサービス「Master'sONE」に「Master'sONEセキュア・リモートアクセス SSL型接続サービ... - ノーテルのメトロイーサネット事業、Cienaが買収へ
- OKIネットワークス、スモールオフィス向けIPテレフォニー製品「IPstage 1000」を発売
- TIS、企業システムのクラウド対応に向けたITインフラ最適化サービス「IT@VSOP」を提供開始
- 「Microsoft Works」の代替となる「Office Starter 2010」がプライベートベータに
- 通信 一覧へ »
「OS/プラットフォーム」 のバックナンバー
-
「グーグルの2つのOSは最終的に1つにまとまる可能性が高い」--共同創設者ブリン氏発言
グーグルの共同創設者であるS・ブリン氏によると、2本の柱から成る同社のOS戦略は、最終的には単一のOSへと収束する可能性が高いという。 -
ビデオ:「Chrome OS」はこうなる
-
フォトレポート:初公開された「Chrome OS」
-
グーグル、「Chrome OS」デモイベントを開催--ソースコードを公開
-
MS、「Windows Azure」を2010年1月に正式提供へ--PDCで発表
- OS/プラットフォーム 一覧へ »
-
日本モバイルインターネット端末市場分析 〜2008〜2012年のMID及びスマートフォン...
- 【導入事例集】多業種から評価されているWeb会議システム、24社の導入事例をご紹介
- BIベンダーの選び方 −BIベンダー選定のための評価フレームワーク
- POSデータを活用し、売上アップを導く「分析力」とは?
- 【日産自動車:BI導入事例】連結対象の36社からの情報を元に車種別損益管理を実現
- CRMの限界を超える!「顧客経験価値マネジメント」実現の5段階
- iPhoneをビジネスで活用する時代へ〜ビジネス&モバイルのミライ〜
- ストレージ問題の課題に対する解決方法
- 企業コスト削減の傾向と対策 〜最新アプローチのトレンド〜
- 中堅企業におけるテクノロジーと成長
企画特集
-
グリー、3人のエンジニアが語る仕事への想い
連載第2話、元SIerに聞くリニューアルと開発の舞台裏 -
【最終警告】パンデミック対策特集
サービス品質を保証するためのリスクマネジメントとは -
高まるiSCSIストレージへの注目度
ストレージシステムの4つの課題とiSCSI導入のメリット -
100万円で実現!中小企業の情報漏えい対策
中小企業の課題!?セキュリティ管理者不在でも大丈夫 -
電力に"ふた"をする独自の省エネ機能とは!?
動的に電力割り当ても可能なHPの最新鋭ブレードに迫る -
大丈夫?あなたの会社のセキュリティ対策
中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティを考える -
―エン・ジャパン厳選求人☆毎週更新―
ハンゲームの社長が語る・人材とサービスの在り方 -
企業ITシステムの企画、構築、運用のイロハ
戦略的なITシステムのために、今考えるべきポイント -
マネジメントの「コラム」と「コネタ」
今日のキーパーソンは誰? -
J-SOX法制定により内部統制の整備が急務に
重要性高まるActive Directoryの課題と対処法を公開中 -
容量制限によるメール消去は一切無し!
全てを保存するメールセキュリティSaaSが登場 -
急増するオンライン犯罪への解決策!
オンラインサービス保護ソリューション
-
13. ソースチェック
この4分間のビデオでは、Intel Parallel Studioの一部であるIntel C++コ... -
14. OpenMP 3.0
この3分間のビデオでは、Intel Parallel Composerで利用可能なOpeMP 3.0...
