オープンソースのPHPウェブサイトソフトウェアを販売する新興企業Zend Technologiesは米国時間7月19日、より高性能なPHPソフトウェアパッケージを10月に開催するカンファレンスでリリース予定であることを明らかにした。
2005年のPHPカンファレンスでオープンソースのPHPフレームワーク「Zend Framework」を発表したZendは、10月29日にカリフォルニア州サンノゼで開催される同カンファレンスで、同フレームワークのバージョン1.0かプレビュー版をリリースする予定だ。
Zendの共同創設者で技術担当バイスプレジデントのAndi Gutmans氏は19日に行われたインタビューの中で、「バージョン1.0の発表がカンファレンス開催の目的だが、少なくともリリース候補は発表したい」と語った。
Zend Frameworkは、ウェブサーバ上で動作するアプリケーションを開発するための標準的な方法を提供する。また同フレームワークには、データベースアクセスやWebサービス通信といったタスクのためのPHPソフトウェアモジュールが含まれている。さらに、Eclipseプログラミングツールとの互換性も備えている。
しかし、PHPツールは同製品だけではない。IBMも6月に「PHP Integration Kit」を発表した。このツールは、IBMが新興企業のGluecodeを買収した際に取得した「WebSphere Application Server Community Edition」と連動して動作する。
PHPを使うこと、ウェブサーバ側でのウェブページの生成が可能となる。現在、Yahoo、Yahooの画像サイトFlickr、中国の検索エンジンの百度(バイドゥ)など、多くのウェブページにPHPが使用されている。PHPとZend Frameworkの両プロジェクトはZendを中心に進められているが、同社以外の企業もそれらのオープンソースプロジェクトに寄与している。
例えば、Yahooもその1社だ。Gutmans氏によると、YahooはPHPのバージョン6の開発でZendに協力しているという。PHP 6 とPHP 5の主な相違点は、PHP 6ではUnicodeをサポートするなど、国際化に向けた改良がなされている点だ。Unicodeをサポートすることにより、PHPはより多くの言語に対応可能となる。
6月にはIBMがZendとの提携を発表している。この提携に基づきIBMは、「iSeries(AS/400)」と従来呼ばれていた「System i」サーバの顧客にPHPを提供する。この提携は、期間が3年間で、費用的にも大型だ。Gutmans氏はこの提携について、Zendがこれまでに結んだ提携の中でも「非常に大規模」と語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ