オープンソースソフトウェア(OSS)でシステムを構築する際に、必ずと言っていいほど出てくる選択肢が「LAMP」といわれるスタックだ。これはOSにLinux、ウェブサーバはApache、データベース(DB)がMySQL、スクリプト言語としてPerlやPHP、もしくはPythonを利用するというものである。LAMPという言葉が示す通りに、MySQLはOSSのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)としては世界的に最も有名である。
その高速性や堅牢性から、Yahoo!のような巨大なウェブサイトを支えていることからも、MySQLがいかに信頼されているRDBMSであるかが分かるだろう。最近では、OSSのコンテンツ管理システム(CMS)である「XOOPS」や、やはり同じくOSSのブログソフト「WordPress」ににも必須のソフトとなっている。
もともとはML
スウェーデンのMySQL ABという単一の企業に保持されているMySQLだが、日本での普及促進の一翼を担ったのが、ユーザー団体の「日本MySQLユーザ会」(MySQL Nippon Association:MyNA)であることは間違いないだろう。そのMyNAの活動はもともと、1998年からメーリングリスト(ML)による意見交換という形態から始まっている。MyNAの特徴について、副代表を務める堤井泰志氏はこう語る。
「MyNAはカチッとしたものがない、本当にOSS的な、草の根的な活動をずっと続けています。ユーザー団体を立ち上げたのも、MLでの話し合いから『そろそろユーザー団体をやる?』といったことから始まったようなもの。同じOSSのDBのユーザー団体である“日本PostgreSQLユーザ会(JPUG)”よりも緩い集まりだと思います」
書店で専用コーナーができるほどに
MyNAの源泉は、1998年1月にMySQLのMLがスタートしたことから始まる。同じ年の11月に関連文書の翻訳プロジェクトが始まっている。これは「英語の情報しかなかったために、MLに参加する個人の有志から翻訳することになった」(堤井氏)。それから2000年にMyNAとしてウェブを公開している。ちなみに堤井氏によれば、その2000年前後でMySQLに関連した日本語の書籍は1〜2冊しかなかったそうである。
バージョンアップを重ねMySQLは機能を追加・改善することで、またMyNAの草の根的な活動が続いてきたおかげで、MySQLに関連した書籍も現在では「書店で専用のコーナーができるほどに増えてきていて、私らでは追い切れないほどになっている」(同氏)。そうした状況を反映してか、MyNAの現在のML参加者は「4000〜5000人ほど」(同氏)になっているという。
関連情報
-
日本国内での普及拡大を目指しつつ、世界への発信も--日本PostgreSQLユーザ会
OSSのデータベースとして、企業の選択肢のひとつになっている「PostgreSQL」だが、その普及拡大の一翼を担ったのが、ユーザー団体である「日本PostgreSQLユーザ会」だ。 - OSS導入の切り札「SpikeSourceコアスタック」の真価に迫る--第1回:OSSとプラットフォームのセットで安心の稼動環境を提供
- MySQLだってスケールしますから!--12 Days of Scale-Out開始
- PostgreSQLは充分成熟--今後必要なのは周辺ツール
- “OSSが一番な盛んな県”を目指す新潟から生まれた「Niigata Linux」のこれから
- これからのWeb開発どうなるの?OSSとの関わりは?Google語る
- MySQLのミコスCEO、ついにIPO計画を語る
- 野村総研、OSS導入企業に向け、システム障害時の救急サービスを提供
- 「PostgreSQLは遅い」は本当か?:OSSデータベース比較
- 「オープンソースよりオープンスタンダード」ミックス型で選択の幅を広げるのがベンダーの役割--富士通
- 日本MySQLユーザ会
「経営が知るべきバズワード」 の新着情報
-
MSの消費者ウェブプラットフォームとしての「Live Services」
Microsoftのクラウド「strata」の「レイヤー」をすべて区別するのは難しい。このレイヤーのひとつである「Live Services」は... - エンドユーザー開発の位置づけがNotes移行のキモ--企業のコラボレーション基盤を考える(8)
- Wikia、「Wikia Search」のAPIを公開
- 作戦は第2段階へ--MS、Silverlight 2でリッチコンテンツ&RIA配信の覇権狙う
- iPhoneからのサイトアクセスに不満の調査結果--望まれるサイトの改善
- 経営が知るべきバズワード 一覧へ »
「インタビュー」 のバックナンバー
-
「もはや単なる仮想化ソフトの企業ではない」--ヴイエムウェアCEO
7月にVMwareのCEOに就任したPaul Maritz氏は、過去に14年間Microsoftに在籍した人物だ。就任後初の大型イベント「VMWorld 2008」にて同氏は、VMwareの経営方針や競合となるMicrosoftに対する思いなどを語った。 -
今後の注目はSaaSと仮想化--CA IAM r12発表で目指すセキュリティ管理戦略
-
カスペルスキー会長が語る:ロシア市場、IPO、企業買収、業界再編
-
B・ゲイツ氏、MS常任会長退任インタビュー--創業期から今後まで(後編)
-
B・ゲイツ氏、MS常任会長退任インタビュー--創業期から今後まで(前編)
- インタビュー 一覧へ »
ZDNet Japan Essential Topic
-
【一流企業が用意する活躍の舞台】
各社のキーマンが考えるキャリア*公開中! -
コラボレーション基盤特集
Notes置換とバージョンアップの情報はこちら
企画特集
-
エンタメCGM「gooメーカー☆メーカー」
【第2回】メーカー/占いのコンテンツを作ってみた! -
グリーンITの第一歩は見える化です
経営・財務・情報システムの3つの視点から環境対応を考える -
これからの時代のセキュリティ対策
くるぞ!in the cloudソリューション -
ZDNet Japan Green IT
サミットだけでは終わらせない!エンタープライズの取り組みはこれからだ! -
Techno Exchange
RackableとCTCの地球にやさしい関係 -
ERPパッケージの導入を成功させるコツ
成功させるコツをクイズ形式のWebcastで配信中 -
なぜ社内文書は無秩序に分散するのか?
真の文書管理を考える3か条に迫る!
ZDNet Japan イベント
- 開催日:2008年10月23日(木)
- イベント一覧へ»