OSS導入の切り札「SpikeSourceコアスタック」の真価に迫る--第1回:OSSとプラットフォームのセットで安心の稼動環境を提供

構成:神永裕人

2007-03-16 16:42

 NECが提供を開始した「SpikeSourceコアスタック」は、これまでさまざまな問題から断念せざるを得なかったOSSの導入や活用に道を開く製品として、中堅・中小企業の大きな期待を集めている。米国においてOSSの関連サービスで評価の高いSpikeSource社と、大規模な基幹システムから小規模な個別システムまで広範な領域でOSSの適用に取り組んできたNEC。この両者がタッグを組んで提供する「SpikeSourceコアスタック」を利用することのメリットと、NECがこうした製品を提供することの意義を、NECのOSSビジネスで中心的役割を果たすOSS推進センターのグループマネージャー、高橋千恵子氏に伺った。

OSSにつきまとう技術的なハードルを取り除く

 中堅・中小企業がOSSを導入したい、活用したいと考えても、現実にはいくつもの高いハードルがあった。「SpikeSourceコアスタック」は、どのような点でこのハードルを低くしてくれるのだろうか。高橋氏はコアスタック利用のメリットをこう述べる。

 「OSSは数多くのコンポーネントが複雑に連携しながら稼動しているので、相互依存性の評価は不可欠です。しかし、これをお客様が独力で行うことは大きな負担であり、人材確保でも難しい面があります。

 SpikeSource社から提供されるコアスタックは、数あるOSSやそのコンポーネントの中から企業で利用度の高いOSSの組合せが選択されています。この選択されたコンポーネントを統合し、動作検証を行います。

 検証は、OSSの相互依存性やアップデート時の動作検証を独自の検証システムを元に行います。動作検証システムは自動化されており、コンポーネント単体ではなくOSSの相互運用性の確認が行われています。バグ情報検出の際は提供候補のパッチを抽出し、コンポーネントとスタックを用いた評価を実施します。アップデート時の動作についても相互検証評価が行われていることが大きなポイントになります」

 こうしたコアスタックそのもののメリットに加え、日本でのOSSビジネスを長年展開して技術やノウハウを積み上げ、PCサーバとして定評のあるExpress5800サーバというハードウェアを開発・提供しているNECが関わることで、さらなるメリットも生まれてくる。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]