日本オラクルとCSKシステムズは9月8日、バイエル薬品が「Oracle Exadata」を活用して情報分析基盤を全面刷新したことを発表した。これにより、バイエル薬品は医薬品の納入実績や市場情報、販売情報など営業活動効率化のために必要な情報をタイムリーに提供できるようなったとしている。今回の導入におけるシステムインテグレーションは、CSKシステムズが担当した。
バイエル薬品は、病院や調剤薬局への医薬品の納入実績、営業活動の最新情報、医薬品業界データ交換システム「JD-NET/NHI」からの納入実績情報の収集と分析時間の短縮を目的として、今年2月にOracle Exadataの採用を決定。7月にはデータクレンジングを中心とするバッチプロセスの高速化を行った。また、データ更新の頻度を月次および週次から日次へ短縮し、納入実績、市場情報、販売情報などの処理をより迅速に実施するための仕組みを構築した。同プロセスとOLTP(オンライントランザクション処理)を統合し、情報分析基盤の全面刷新に成功したとしている。
本番稼動を開始した新システムでは、データ処理性能の向上により、従来のシステムで増加したデータマートを半減し、月次で約6.5時間要していたデータの洗い替え処理が1.1時間になった。また、週次で約10時間要していた各種データマートの作成時間が約45分まで短縮され、データ更新を日次で行うことが可能になったという。さらに、データマートの統合により、データ参照時間が約3分の1以下に削減され、システムリソースの効率化を実現したとしている。