オープンソースソフトウェア(OSS)がもたらすメリットとしてあげられるのが、そのコストの安さだ。確かに、商用ソフトと異なり、初期の導入時でのイニシャルコストは安くつく。だが、その後の運用段階となると、当初の目論見は外れることになる。
企業が情報システムを運用する上では、何らかの障害が起きた際のサポートが必要になる。これはOSS製品であっても同様だ。もし社内にそうした人材がいればコトは簡単にすむが、そうした特異な人材がどこの会社にでもいるわけではない。となれば、SI事業者などからOSS製品に対するサポートサービスを購入せざるを得ない。
この段階になって、導入以後の運用まで含めた、情報システムの総所有コスト(TCO)という点で見たとき、OSS製品を商用ソフトと比較すると、それほど安くはならないという結果になってしまっている。中にはかえって高くつくという事態もあり得るのだ。こうしたことが原因となって、この1〜2年で、社内の情報システムにOSSを適用するのを躊躇するという企業が増えつつあるのである。
もちろん、こうした状況を変えようという動きも存在する。その中でも注目されているのが、Oracleのサポートプログラム「Oracle Unbreakable Linux」だ。このサポートプログラムは、Linuxディストリビューションベンダー大手の6割程度で購入できることから、Linux/OSS導入に二の足を踏むユーザー企業の態度を軟化させられるのではないかと見られているのである。
CPU無制限で1万2400円
このサポートプログラムは、2006年のOracleユーザーカンファレンス「Oracle OpenWorld 2006 San Francisco(OOW 2006)」で発表され(関連記事参照)、日本でも、この9月から提供開始となっている。このサポートプログラムは、Linuxカーネルの不具合を修正した各修正モジュールを提供、バックポートを実施するというものであり、オラクル製品と同等のサポートサービスをユーザー企業に提供するとしている。日本国内での具体的なサービスメニューは以下の通りだ。
- Enterpise Linux Network Support
ウェブサイト「Oracle Unbreakable Linux Network」(ULN)を使用したパッチとアップデートの提供
価格=(2CPUまで)1万2400円(CPU無制限)1万2400円 - Enterprise Linux Basic Support
Network Supportに加えて24時間365日の技術問い合わせができる
価格=(2CPUまで)4万9900円(CPU無制限)12万4900円 - Enterprise Linux Premier Support
Basic Supportに加えてバックポート修正の提供、オラクル製品と同等のライフタイムサポートポリシーを適用する
価格=(2CPUまで)14万9900円(CPU無制限)24万9900円
今回のUnbreakable Linuxの背景について、米OracleでLinuxエンジニアリング担当副社長を務めるWim Coekarts氏はこう語る。
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