IBM:「オープンソースに適応できないベンダーは2010年までに無くなる」

Dan Farber(ZDNet.com) 2005年04月12日 21時44分

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 IBMのIrving Wladawsky-Berger(サーバ担当技術/戦略担当バイスプレジデント)は先週、Open Source Business Conferenceで行った講演のなかで、各種のオープン標準やグリッド技術、SOA、オートノミックコンピューティング、継続的なビジネスプロセス最適化、そして情報の統合が、IT分野の複雑な問題を解決するカギを握っているわけを説明した。これらは基本的にIBMのビジネス戦略だ。同社は、オートノミクスやグリッドコンピューティング、仮想化されたサービスなどで、オープン標準やコンポーネントアーキテクチャー、研究開発への投資、オープンソースコミュニティ関連の取り組みを利用し、エンドトゥエンドのITコンサルティングおよび製品サービスを提供している。

 同氏はデスクトップとラップトップを「レガシーシステム」と呼んだが、これはIBMが昔と比べてどれくらい変わったかを物語る証拠といえる。「サーバの世界でメインフレームが過去の遺物となっているように、ラップトップやデスクトップもいまではレガシーシステムになっている。あらゆる機器に32ビットや64ビットのプロセッサが搭載され、その上でLinuxのようなOSやソフトウェアスタックが動いている。この影響は非常に大きい。つまり、医療用機器や自動車、そしてRFID付きの荷札など、すべてがITの世界の一部になっている」

 Wladawksy-Bergerは、オープンソースの隆盛や技術革新によって、あらゆるビジネスの文化が様変わりしていると述べ、またこの変化に適応できない企業は今から5年前後で姿を消すかもしれないとの考えを示した。「われわれが直面している問題は非常に重大なもので、特定の一社が扱える規模をはるかに超えたものである。ビジネスの世界で起こっているもっとも興味深い変革のひとつは、最も能力の高い人間同士をいかに協力させるかということだ」

 このようなコラボレーションは、オープンソースコミュニティを相手に活動し、プロプライエタリソフトとオープンソースソフトとの正しいバランスを見つけ出すことを意味している。「(オープンソース)コミュニティの持つエネルギーを活用したと思えば、知的財産に対する2つのアプローチ--プロプライエタリなものと、それより協調的なもの--の間でバランスをとる必要がある。また、自社の社員にオープンソースプロジェクトに参加させ、知的財産の一部をコミュニティに無償で提供し、さらにオープンソース・プラットフォームをベースにしてプロプライエタリな製品やサービスを開発することも必要だ」とWladawsky-Bergerは語った。同氏はまた知的所有権に関する公共政策に非常に大きな変化が生じていることにも触れた。「誰かに『ふざけるな』という権利のある国家など1つもない。研究開発資金は優秀な人材がいる国に流れる。知的所有権の扱い方によって、全員が最も行儀よく振るまい続ける場合もあれば、人材がどこかもっと条件の良い他の国に行かざるを得ない場合もある」

 IBMは大企業のなかでも最も積極的にオープンソースプロジェクトで開発した成果を資産に転換しており、またそれをMicrosoftやSunに対抗する上での武器に変えている。Wladawksy-BergerはIBMがオープンソースに目を付けたことについて「偶然」だったとしたが、オープンソースコミュニティを味方に付けられたのは意識して取り組んだ結果だと述べた。

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