--SAPは「SAP Business One」をそうした用途向けに展開しています。どう対抗しますか。
Hiraoka Business Oneは、SAP R/3やSAP All-in-Oneとは全く別の製品ラインに属しています。これを各拠点で導入しようとする場合、導入する国ごとに別のSI業者が担当することになります。最大の問題は、業者によって経験やノウハウが異なり、システム設計における哲学にも違いがあることです。これに対してわれわれは、世界統一基準で技術的にも機能的にも万全なソフトウェアを提供できることが差別化になると考えています。
Gerstmeier 日本では、Business Oneと競合していません。現在のところ、Business Oneの競合は勘定奉行や弥生であると認識しています。
--マイクロソフトのテクノロジを基盤としたパッケージソフトウェアは多く、たとえばオランダのExact Softwareなどが日本市場に進出しています。こうしたベンダーと比較するとどうでしょう。
Hiraoka 先進技術の取り込み、高いROI、低いTCOなど、われわれの強みはいくらでもあります。昨年800社以上の新規顧客を獲得した実績を見てください。つまり、これだけ多くの企業がEpicorを評価してくれたということです。
また、リテンションレート（契約を解除せず、ソフトウェアを使い続ける顧客の割合）は95％を超えています。われわれの顧客企業には、SAPやそのほかの競合ベンダーがリプレースの提案を行っています。それでも顧客がEpicor製品を使い続けてくれているのは、われわれのスタッフ、ソフトウェアの機能、そしてテクノロジに十分に満足してくれているためです。
--機能についても教えてください。ERPの基本機能はすべて押さえていると考えていいのでしょうか。すなわち、会計、生産管理、販売の3つです。
Hiraoka ビジネスアプリケーションの機能に何があるかを想像してみてください。われわれには20年の経験がありますから、おそらく思いつきそうな機能はすべて搭載していると考えてもらって問題ありません。製品構成の大分類は、CRM、プロジェクト管理、財務会計、SCM、サービス、BI、そして開発ツールとなっています。さらに詳細レベルにまで落とせば、とても説明しきれないほどの機能があります。
--人事系の機能はどうですか。
Hiraoka 人材マネジメント、スケジューリングなどはありますが、人事についてはローカルなパッケージと連携させたいと考えています。米国の人事と日本の人事は全くの別物ですし、アジア太平洋地域の中でも国によって大きく違う分野ですから。
