育児休暇をめぐって奮闘した5人の親たち--米国最新事情

文:C.C. Holland(Special to CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル 2007年09月18日 12時00分

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 新しく誕生した子供のための育児休暇をめぐるエピソードは、ありきたりの話から全くひどい話までさまざまである。一部の親にとっては、特に方針が十分に確立されている企業では、休暇を取得するプロセスはごく普通の手続きにすぎない。しかし、最初から最後まで厳しい戦いを強いられる親もいる。われわれが見聞きした教訓とするべきエピソードの中で最もひどい例は、メリーランド州の元警察官Kevin Knussman氏の体験談である。1995年、Knussman氏は連邦法で認められている家族休暇を男性であるが故に拒否された。同氏は育児介護休業法(Family Medical Leave Act:FMLA)に基づく初の男女差別の事例として訴訟を起こしたが、控訴審は2005年まで続いた。2005年になってようやく裁判所はKnussman氏が幼い娘と過ごす権利を認めたが、すでに同氏の娘は自身がベビーシッターになれる年齢に成長していた。

 幸いなことに、すべて人の休暇取得をめぐる状況がここまでひどいわけではない。ここで紹介する5人の親たちはさまざまな状況を体験しているが、直面する課題に対する解決策を見つけ出すことに全員が成功している。

Annの場合
カリフォルニア州サンディエゴ在住
育児休暇取得時の職業:有名大学の講師
休暇取得回数:1
課題:休暇の延長と健康問題への対処
解決策:上司との丹念なコミュニケーションによって仕事の負荷を減らすことができた

 「妊娠期とその後の時期は本当に大変でしたが、上司が私の育児休暇をなるべく取りやすく配慮してくれたのは幸運といえるでしょう。初期の段階では、つわりがひどく、上司(女性)がフルタイムの自宅勤務を許可してくれました。娘が生まれてから3カ月程度の出産休暇を取得する予定でしたが、その後、産後抑うつ症、関節炎、帝王切開による合併症などいくつもの健康上の問題を経験しました。そして、わずか3カ月の休暇を取っただけでは精神的にも肉体的にも仕事に復帰する準備が整っていないと気づき、すっかり混乱してしまいました。復職の日も決まっておらず、私が休暇の延長を申し出たとき、上司は非常に親身になって理解を示してくれました。彼女自身、幼い娘の母親であり、この時期が非常に大切であると考えてくれたのです。そして、『子供を産むというのはそう何回もあることではないでしょう?必要なだけ休みなさい』と言ってくれました。そこで上司は、休日、休暇、一時的労働不能休暇、病気休暇、Comp Time(残業代を受け取る代わりに休暇を取得できる制度)を組み合わせて、長期の休暇を取れるように調整してくれました。そして、休暇を使い果たしたときには無給でさらに休暇を延長しました。結局、合計で6カ月の休暇を取得した計算になります。昔ながらの職場だったら、休暇を使い果たしたら不平を言わずに職場に復帰しなければならなかったでしょうし、健康状態がひどかったことを考えると、それは無理だったと思います」

 「実際に職場に復帰したときには、最初はパートタイムのスケジュールで働きました。そして、結局はそのことがより大きな問題を生み出す原因になってしまったのです。出勤日数を週5日から2日に減らしたのに合わせて仕事の量をどの程度減らしたらいいかについて上司と話し合うのを怠ったため、結局、すべての仕事を終わらせるために午前2時まで働く羽目になりました。そこで出勤日数を3日に増やしましたが、それでもすべての仕事をこなすには十分ではありませんでした。そしてついに上司のオフィスで倒れてしまったのです。最終的には、健康を害さずに週3日の出勤スケジュールでこなせる仕事の量に減らす交渉をして問題を解決しました。今から思うと、休暇の取得手続きはうまくいったと言えますが、職場への復帰については、適切な仕事の量やスケジュールについて、もっと綿密に計画しておくべきだったと思います」

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