Microsoftのオープンソース戦略:百聞は一見にしかず

文:Mary Jo Foley(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:石橋啓一郎 2008年02月08日 17時31分

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 Microsoftは、Linuxやその他の非専用ソフトウェアを阻止する新しい方法を探すということの他に、オープンソース戦略を持っているのか?

 Microsoftのプラットフォーム技術戦略のディレクターであり、同社のオープンソースソフトウェア研究所のSam Ramji氏は、戦略はあると話す。そして、そしてそれは、Microsoft Open Source Webのサイトの定義「Microsoftのオープンソース戦略は、今日の異種技術混交環境での顧客とパートナーの成功を支援することに焦点を当てている」という定義に比べ、あまり心を打つとは言えないものだ。

 私は1月21日の週にRamji氏が欧州に向かう途中でニューヨークを経由した際に同氏に会い、同氏にMicrosoftが自社の「オープンソース戦略」と言うとき、それが何を意味しているかを簡潔に定義してくれないかと頼む機会があった。

 Ramji氏は、クローズドソースのMicrosoftのソフトウェアとオープンソースの間で相互運用を可能にすることを熱烈に支持している人物の1人だ。

 Ramji氏とその他のMicrosoft役員は、過去1年と少しで、MicrosoftがNovellやBEA、Sun、XenSourceなどの企業と技術的な協定を結んできたと話している。これは、同社がMicrosoftのソフトウェアと一緒にオープンソースソフトウェアを動かすのに苦しんでいる顧客を支援したいからだという。私はMicrosoftの相互運用性に関すを主張を声高に批判してきた一人であり、Microsoftの技術提携はLinuxやオープンソースソフトウェアベンダーに特許ライセンス契約にサインすることを強制するものであり、その種の契約なしには彼らが得られなかった顧客に恩恵を施すためのものではないように見えると、繰り返し言ってきた。(Ramji氏は明らかに私の意見には同意していない様子だったが、みたところこの意見で私を嫌うようなことはなかったようだ。)

 「われわれの関心の的は、OSSをWindows上に載せることにある」とRamji氏は述べた。「そして私はLAMP(Linux、Apache、MySQL、PHP)とWindowsスタックの相互運用性を提供することに集中している。」

 私はRamji氏に、Microsoftのオープンソース戦略を簡単に(あるいは少なくともパワーポイントのスライド1枚で)説明してもらえないかと頼んだ。彼が見せてくれたのはこの図だ。

Microsoftのオープンソース戦略:百聞は一見にしかず

 このスライドを私が説明するとこうなる。MicrosoftはMicrosoft Windowsのスタック(Windows、Internet Information Services、SQL Server、.NET)と、Linuxを用いない、Windowsを中心に据えたLAMP(Linux、Apache、MySQL、PHP)スタック(これは「WAMP」とでも言うべきものだ)という、2つのソフトウェアスタックの共存を促進したいのである。このスライドは、Microsoftの理想的なWAMPスタックを示した図だ。

 Microsoftはオープンソースソフトウェア(OSS)を、またもう1つの風味の独立ソフトウェアベンダー(ISV)のソフトウェアだと見ている。Microsoftのゴールは、OSSベンダーに彼らのソフトウェアをWindowsに移植するよう説得することだ。しかし、Microsoftは単にWindowsの上で使われるOSSソフトウェアを欲しいわけではない。Microsoftはそのソフトウェアが、Active DirectoryやMicrosoft Office、デザイナーのツールExpression、システム管理ソフトのSystem Center、SQL Serverデータベースなどと統合され、Windowsのエコシステムと結びつくことを望んでいるのである。

 顧客やソフトウェアベンダーが何らかの理由でこの絵の一部にLinuxを使いたい、あるいは必要とする場合には、MicrosoftはHyper-Vを使うことを勧める。これは近くリリースされる可視化ハイパーバイザーで、LinuxおよびLinuxに依存するアプリケーションを実行するものだ。

 MicrosoftのOSS戦略は、Microsoftにとっては大いに意味がある。これは、MicrosoftがLinuxを陳腐化させようとするもう1つの手段であり、あまり非情にそれを行っているようには見えないようにするものだ。そして、Windows上で多くのソフトウェアを売っているOSSベンダーにとっては(Ramji氏は今ではJBoss関連の事業の50%はWindows上で動作しているソフトウェアのものだと2度繰り返した)、MicrosoftのOSS戦略は、わるい話ではないわけだ。

 私は依然として、Microsoftがこの相互運用性に関する取り組みを顧客を支援するために行っているという主張について懐疑的だ。読者は、MicrosoftのOSSに関するグランドプランをどう見るだろうか。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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