IAMのキホンを理解する--第4回:あなたの企業で必要なのはどちら?

金子以澄(日本CA)

2008-03-25 08:00

 アイデンティティ管理製品とうたっているものが多く存在します。「●△□ Identity Manager」「×○△ Identity Manager」「△□× Identity Manager」……といった製品です。これらは製品名で「Identity Manager」と謳っているため、誰でもアイデンティティ管理を実施するための製品だと理解するでしょう。しかし、その製品概要などを読んでいくと、アクセス管理に言及しているものも多く存在します。

 下記に例を挙げてみましょう。

 「ユーザと企業の関係に基づいてアカウントと権限情報を作成、変更、削除するための自動化された統合アイデンティティ管理サービスを提供する管理ソリューションです。メインフレームからWebアプリケーションにいたるまで、企業システム全体のアクセスと権限情報を管理します」

 「様々な情報システムへの適切なアクセス権限付与とその監査を行うID管理システム……」

 ──などと説明されています。

 アイデンティティ管理製品は、アクセス管理内の「ユーザIDに対するアクセス権限の付与/剥奪」部分の管理を併せ持つ場合が多く、「プロビジョニング/プロビジョニング解除」機能が、必要なシステムに対してアカウント、リソース、および特権を自動的に割り当てる際に実施されます。

 しかし、もしそうであるのならば、アイデンティティ管理製品を導入するとアクセス管理も網羅でき、必要な機能を導入できるのではないだろうか──と考えるのは尚早です。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]