アーキテクチャで理解するSaaS型セキュリティの長所

梅田正隆

2011-04-20 17:59

 クラウド型のセキュリティサービス(SaaS型セキュリティ)が注目され始めている。そもそもセキュリティSaaSとは、どのような技術で構成されるのか。ここで改めてセキュリティSaaSのアーキテクチャを整理しておこう。

従来型のシステムアーキテクチャでは十分に守りきれない

 クラウドコンピューティングに関する一般的なイメージは、端末のブラウザを使ってネットワークの向こう側にあるアプリケーションを利用するというものだろう。ユーザーは、自分が利用している応用システムがどこにあるのか、どんなシステム構成なのかを意識する必要はない。ユーザーは必要とする様々なアプリケーションの機能を、ネットワークを経由したサービスとして利用できる。

坂本健太郎氏 坂本健太郎氏

 「クラウドについては、アプリケーションに目が向きがちですが、データのハンドリングが重要なのです」と指摘するのは、トレンドマイクロでコンシューマ&SBマーケティング部プロダクトマーケティングマネージャーを務める坂本健太郎氏だ。

 トレンドマイクロが名古屋、大阪、東京で開催するセミナー「セキュリティをSaaSで利用する価値とは~『リスク』『運用』『コスト』の今を比較~」で講演する坂本氏に、セキュリティSaaSのアーキテクチャの特徴を聞いた。

 坂本氏は分散コンピューティングを研究した経験を持っている。分散コンピューティングは当初、いかにして分散したコンピューティングパワーを1つに集めるかに注目が集まったが、その後は分散しているデータをいかにして一元的に見ることができるかにも関心が高まった。同氏はクラウドも同様だと話す。

クラウド型セキュリティサービスのイメージ※クリックで拡大画像を表示 クラウド型セキュリティサービスのイメージ※クリックで拡大画像を表示

 「何故このような話をするかというと、私はITセキュリティのビジネスはアプリケーションのビジネスではなく、データのビジネスだと思っているからです」(坂本氏)

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