Rackspaceは10月28日、「Carina」コンテナサービスのベータ版を発表した。一般提供はおそらく2016年になる見通しで、それまでは無料で利用できる。
同社によると、Carinaはコンテナ化されたアプリ向けのクラスタを迅速に作成および展開する手段を開発者やデータサイエンティスト、オペレーターに提供するという。
今週、東京で開催されている「OpenStack Summit」カンファレンスで、Carinaのデモが披露された。Carinaの狙いは、ネイティブの「Docker」APIおよびツール群(オーケストレーションツールの「Docker Swarm」など)を使ってコンテナクラスタの用途を拡大し、開発環境とテスト環境、本番環境の間でアプリケーションを移動できるようにすることだ。
Rackspaceの最高技術責任者(CTO)を務めるJohn Engates氏は、「われわれが行ったのは、『OpenStack』パブリッククラウドとDocker周りの技術を使って、顧客が極めて迅速、具体的には秒単位でコンテナを起動できるコンテナサービスを作り出すことだ。これは、container-as-a-serviceプラットフォームだ」と述べた。
Rackspaceの最高技術責任者(CTO)、John Engates氏
提供:Rackspace
「顧客は自分のネイティブのDockerツールを使ってコンテナを起動することができる。バックグラウンドでは、OpenStackがあらゆるオーケストレーションを行い、それらのコンテナをプロビジョニングしている。それらのコンテナは、ベアメタルサーバや仮想マシン、さらにはプラットフォーム下のほかのコンテナにもプロビジョニングすることが可能だ」(同氏)
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「われわれが行ったのは、サービス内でそれらのコンテナの作成と管理を簡素化することである。重要な要素の1つは、ユーザーが自分のDockerツールを使ってそれを操作できることだ」(同氏)
「したがって、既にDockerを使っている開発者は大きな親しみを感じるはずだ。コンテナの起動は、頭を使わなくてもできるほど簡単なはずである」(同氏)
Carinaは、OpenStackの「Magnum」プロジェクトをベースとする技術を利用している。Magnumは、コンテナ技術の展開と管理を行うためのオーケストレーションエンジンを提供する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。