OpenStack Summit

Rackspace、コンテナサービス「Carina」を発表--コンテナの起動を簡素化

Toby Wolpe (ZDNet UK) 翻訳校正: 編集部

2015-10-29 10:31

 Rackspaceは10月28日、「Carina」コンテナサービスのベータ版を発表した。一般提供はおそらく2016年になる見通しで、それまでは無料で利用できる。

 同社によると、Carinaはコンテナ化されたアプリ向けのクラスタを迅速に作成および展開する手段を開発者やデータサイエンティスト、オペレーターに提供するという。

 今週、東京で開催されている「OpenStack Summit」カンファレンスで、Carinaのデモが披露された。Carinaの狙いは、ネイティブの「Docker」APIおよびツール群(オーケストレーションツールの「Docker Swarm」など)を使ってコンテナクラスタの用途を拡大し、開発環境とテスト環境、本番環境の間でアプリケーションを移動できるようにすることだ。

 Rackspaceの最高技術責任者(CTO)を務めるJohn Engates氏は、「われわれが行ったのは、『OpenStack』パブリッククラウドとDocker周りの技術を使って、顧客が極めて迅速、具体的には秒単位でコンテナを起動できるコンテナサービスを作り出すことだ。これは、container-as-a-serviceプラットフォームだ」と述べた。


Rackspaceの最高技術責任者(CTO)、John Engates氏
提供:Rackspace

 「顧客は自分のネイティブのDockerツールを使ってコンテナを起動することができる。バックグラウンドでは、OpenStackがあらゆるオーケストレーションを行い、それらのコンテナをプロビジョニングしている。それらのコンテナは、ベアメタルサーバや仮想マシン、さらにはプラットフォーム下のほかのコンテナにもプロビジョニングすることが可能だ」(同氏)

 「われわれが行ったのは、サービス内でそれらのコンテナの作成と管理を簡素化することである。重要な要素の1つは、ユーザーが自分のDockerツールを使ってそれを操作できることだ」(同氏)

 「したがって、既にDockerを使っている開発者は大きな親しみを感じるはずだ。コンテナの起動は、頭を使わなくてもできるほど簡単なはずである」(同氏)

 Carinaは、OpenStackの「Magnum」プロジェクトをベースとする技術を利用している。Magnumは、コンテナ技術の展開と管理を行うためのオーケストレーションエンジンを提供する。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    初心者にも優しく解説!ゼロトラストネットワークアクセスのメリットと効果的な導入法

  2. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  3. ビジネスアプリケーション

    Google が推奨する生成 AI のスタートアップガイド、 AI を活用して市場投入への時間を短縮

  4. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  5. セキュリティ

    高まるOTセキュリティの重要性、侵入による「ブランド価値低下」を多くの企業が指摘

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]