プロジェクト管理のキャリアを台無しにする6つの失敗 - (page 2)

Moira Alexander (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2016-06-27 06:00

4.顧客のニーズに十分な注意を払わない

 判明しているビジネス要件に応えられないというのは、プロジェクトマネージャーの失敗の中でも最悪のものの1つだ。要件のほとんどを満たせなければもちろん問題だが、満たせなかったのがたった1つであっても、十分に大きな問題になる場合がある。特に、その要件が顧客の事業にとって重要なものである場合がそうだ。

 どのようなプロジェクトであっても、PMにとって積極的な聞き取りスキルは極めて重要だ。どれだけ経験が豊かであっても、その経験だけに頼るべきではない。

 PMは万全の注意を払ってビジネス要件を理解して、特定し、文書化しなくてはならない。ビジネス要件への対応がプロジェクト管理の中核であることを理解するのは、基本中の基本だ。これができなければ、プロジェクトに投じた資源や資金、時間はまったくの無駄になりかねず、その失敗の責任はPMが負うことになる。

5.個人的な好みを押しつける

 プロジェクトマネージャは、プロジェクトの活動を成果に結びつけるガイド役だ。最も重視されるべきは利害関係者の期待とニーズであり、PMがそれに個人的に賛成かどうかは関係はない。

 とはいえ、もし目標を達成できなかったりプロジェクトが失敗したりする可能性があると考えるなら、PMが率直な立場をとり、堂々と議論することも重要だ。個人的な好みと、利害関係者が最善の意思決定を下すのに役立つ可能性のある、経験に基づいた客観的な意見とは違うことを理解する必要がある。個人的な好みを押しつけるPMだという評判が立ってしまったら、その後企業がそのPMを雇う可能性は低いだろう。

6.定期的な連絡を取らない

 プロジェクトに関する連絡不足は、争いの元になることがある。このことで、利害関係者や経営幹部がPMに対して持っている、チームを統率し、健全な判断を下し、実行する能力に対する信頼が失われる場合もある。ひいては、プロジェクトマネージャーとしての将来を失うことにつながることも考えられる。

 適切なタイミングで、効果的で明確なコミュニケーションを取ることは、効果的なプロジェクト管理には極めて重要であり、関係者に対して、プロジェクトの変更事項や問題、全体的な進捗状況などを周知することにつながる。よいコミュニケーションは、不必要な問題や争いが起きる可能性を減らし、物事を推進するメカニズムとして働き、プロジェクトサイクル全体を通じて、問題が起きるリスクを緩和する。それに加え、予定通りにいかないことが生じても、利害関係者が事前に状況を把握していれば、理解を示してくれる可能性も高まる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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