日本オラクルは5月8日、パブリッククラウド「Oracle Cloud」の東京リージョンを新設し、運用開始したと発表した。コンピュートやデータベース、ストレージ、ネットワーク、コンテナーなど、まずはおよそ30種類のサービスを国内データセンターから提供する。
記者会見では、データベースサービス「Exadata Cloud」、コンピュートサービス「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」をはじめとする基幹システムのクラウド化を支援するサービス群、自律型データベース「Autonomous Database」、コンテナー基盤「Containers Engine for Kubernetes」、高性能コンピューティング(HPC)やGPUインスタンスなど迅速なイノベーションの創出を支援するサービス群などが例示された。
東京リージョンの特徴の一つは、同社が次世代クラウド基盤と呼ぶ「Generation 2(Gen 2) Cloud」のITインフラで構成されている点だ。Gen 2 Cloudは、第1世代(Gen 1 Cloud)のクラウド基盤では満たせなかったセキュリティーやパフォーマンス、性能と価格、拡張性などを強みとする。「東京リージョンは、Gen 2 CloudをベースとしたOracle Cloud Infrastructureを基盤として提供する」と執行役員 クラウドプラットフォーム戦略統括 竹爪慎治氏は説明する。
Oracleでは、Gen 2 Cloudに対応したデータセンターを世界20拠点に拡張する計画を進めており、韓国・ソウル、インド・ムンバイ、オーストラリア・シドニーでのリージョン開設を予定している。また、今後6カ月以内に国内2つ目の拠点として大阪リージョンも開設する計画を明らかにしている。
東京と大阪でもリージョン開設については、「東京と大阪でデータセンターが開設されれば、国内での完全なディザスタリカバリ(DR)体制が取れるようになる」と執行役社長 最高経営責任者のFrank Obermeier氏はアピールする。
「ミッションクリティカルなワークロードの移行とデータドリブンなビジネスの迅速な導入を支援するクラウド環境を実現する」(同氏)
日本オラクル 執行役社長 最高経営責任者のFrank Obermeier氏