GNOME Foundationが、Rothschild Patent Imaging(RPI)から提訴された。無線による画像配信技術に関連する特許を侵害しているというのがその理由だ。
訴状によると、GNOMEの「Shotwell」プラットフォームは、さまざまな機能を実行する際の画像キャプチャデバイスの使用において、該当特許を侵害しているという。
Shotwellは「GNOME」デスクトップ環境向けに個人の写真を管理する機能を提供するフリーでオープンソースの画像管理ツールだ。
訴状には「該当製品はカメラからの写真画像をインポートし、フィルタリングすることで、ユーザーによるそれら写真の整理と、ソーシャルメディア上での共有を可能にしている」という点が侵害の一例として記されている。
特許侵害とされている点として他に、ソーシャルメディアに対する無線での写真共有や、カメラからShotwellへの写真のインポート、トピック(イベントやグループ写真など)によるさまざまな写真画像のフィルタリングなどが挙げられている。
GNOME FoundationのエグゼクティブディレクターNeil McGovern氏は、この訴訟を「根拠のないもの」とし、組織として戦っていくとしている。
特許訴訟に打ち勝つ主な方法には、主張されている特許よりも関連の深い先行事例を見つけ出すというものがある。
なお、問題の特許は2008年に出願されている。
RPIを所有するLeigh Rothschild氏がIT企業に対して訴訟を起こすのは、今回が初めてではない。Ars Technicaによると、Rothschild氏の所有する別会社のRothschild Connected Devices Innovations(RCDI)が2017年に、GPS技術を手がけるGarmin Internationalを特許侵害で訴えている。Ars Technicaはパテントトロールの可能性を報じている。
Garmin側の弁護士は、「パーソナライズされたコンシューマー製品を生み出すためのシステムと手法」というRothschildの特許は有効ではなく、米国の特許法に違反している旨の説明をしたとされている。最終的にRCDIは訴訟を取り下げたが、Garminは法廷費用として2万ドル(約220万円)を支払うよう同社を反訴した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。